第9回:日本代表への道(その6)

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 内閣府選考での人物面接は、面接官3 人に対し受験者1人で行われました。面接官は、内閣府やIYEOの職員など、基本的にはこの事業の直接的な関係者。中にはスタッフとして一緒に乗船する方も何人かいて、合格後の研修で「私が面接したよ」とカミングアウトされたりもしました(笑)。

 面接の内容ですが、最初は典型的な質問から始まりました。なぜこの事業に参加しようと思ったのか、船の上ではどんなことがしたいのか、などなど。AO入試の面接試験でも「なぜSFCなのか」「SFCで何がしたいのか」といった質問は当然聞かれましたが、いかに「自分」と絡めた答え方ができるか、がポイントだと思います。今回の事業に関して言えば「国際交流事業」なので、自分が他国の代表青年たちに対して何を伝えられるのか、ということです。意欲的な姿勢はもちろんですが、そこに何か「スキル」があるとさらに大きなアピールポイントになります。私の場合は、幼い頃からずっと「空手」をやっており、しかも選手だけでなく指導者としての経験もあったため、面接官の方にも非常に興味を持っていただきました。しかしすんなり終わらず、「空手を通して何を伝えますか?」という、さらに突っ込んだ質問が。幸い、別の機会に同じ質問をされたことがあったので、落ち着いて答えることができました。

 どんな面接においても、自分の長所や特技については必ず聞かれると思います。ただ答えるのではなく、そこからさらに一歩深めて、あるいは一歩引いて、分析すること。特にこの世界船事業のような、全国から個性的な人が多く集まる場においては、「特技がある」というだけでは不十分です。それに対し自分はどう考え、どう生かすのか。周囲との違いをより明確にすることが大切だと感じました。

慶應義塾大学 環境情報学部 水谷晃毅