第19回:SWY×SFC(その2)

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 「六次の隔たり(Six Degrees of Separation)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「人は、自分の知り合いを6人以上介すと世界中の人々と間接的な知り合いになれる」という仮説です。ウィキペディア大先生の力を少しだけ借りると、スタンレー・ミルグラムという賢い人が実験して世界に広めたのですが、それ以前から文学作品などを通じて知られていたそう。現在ではスモール・ワールド現象の一例とされていて・・・はい、自分でも意味不明になりそうなんでこのへんでやめておきます(笑)。

 私たち若者にとってより身近な、「mixi」を例にとって説明してみます。
全然知らない人から足跡がついていて、ふとプロフィールを見ると「共通マイミクシィ」が表示されますよね。「へぇ〜、この人○○の知り合いなんだ〜」って思ったこと、結構ありませんか?直接的な面識は全く無い人と、友人を介して間接的に繋がっているわけです。これを「六次の隔たり」理論に当てはめると、すべてのmixiユーザーは「マイミクのマイミクのマイミクの・・・」という感じで6回やれば辿り着くのです。実際、mixiのエンジニアによってこの仮説は証明され、6人目で全体の95%の人数に到達できることが発表されています。

 SNSに代表されるネットワークサービスは、大体この仮説が下地になっています。友達がさらに友達を紹介して、自然とユーザー数が増えるだろうという理論に基づき運営されているわけです。

 この理論を本当に実感したのが、世界船でした。

 イエメン代表青年と最初に会ったとき、自己紹介で「慶應義塾大学」と言ったところ「Do you know professor Okuda?」と聞いてきました。SFCでアラビア語やイスラーム文化を研究されている、奥田教授のことです。アラビア語の海外研修でイエメンを訪れた際に、知り合ったのだとか。

 私自身奥田教授と直接的な面識はないのですが、所属している研究会の同期が奥田研にも所属しているため、当然彼は奥田先生と面識があります。よって、「私→同期→奥田教授→イエメン代表青年」という繋がりが出来上がりました。イエメン代表青年の私が知り合う前までは、遠く離れたイエメンと「4次の隔たり」によって繋がっていたことになります。

 調べていないのでわかりませんが、おそらく他の国の参加青年たちともこういった繋がりは存在すると思います。友人や知人を介して、世界中の人と繋がっている。そう思うと、なんだかワクワクしませんか?

慶應義塾大学 環境情報学部水谷晃毅