第48回:オーストラリア(その2)

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 ブリスベンからゴールドコーストへと移動して数日間過ごし、いまはシドニーに来ています。

 友人の友人(つまり初対面)の家に泊めてもらっているのですが、彼の家は、なんとシドニーのど真ん中にあります。バーやショッピングモールが並ぶ大通り沿いにそびえ立つ、高級マンション。スーツが似合うイケメン銀行マンで、日本で働いていた10ヶ月の間に日本語をマスターしたという…間違いなく仕事もできるのでしょう。ただ俺が知る限りでは、常に酒を飲んでいる(若干アル中疑惑な)お兄さん、です。

 いわゆる観光スポットにはあまり興味がないので、カフェ巡りをしたり、友人と飲んだりして優雅な休暇を楽しんでいた、そんなある日のこと。嵐は突然やってきました。

 急に彼から「今日は帰れないから誰か他の人に泊めてもらって」と連絡が入りました。慌てて友人たちに聞いてみるも、別の友人が泊まっていたり家族が来ていたりでスペースがなく、皆NG。しょうがない、ユースホステルでも…と思い、何件かまわってみましたが、満室またはすでにフロントが閉まっているという状態(このとき深夜1時)。これはやばい。どうやら完全に詰んだらしい。

 こうしてぼくは、日本から遠く離れたここシドニーで、晴れて「家なき子」になったのでした。

 さて、朝までどうしたものか。公園で寝るか、ショッピングモールのベンチで寝るか。24時間開いているマクドナルドに逃げ込むか。それとも、街を彷徨い歩くか。

 正直に言います。
これ、全部やりました。

 この日は土曜日だったこともあり、街は夜中でも大賑わい。酔っ払った人たちで通りは溢れかえり、深夜4時のマクドナルドに30人以上の行列ができていました。街中にはそのゴミやら何やらが派手に散乱し、なにこれ大丈夫なの、ってちょっと心配になるくらい、めちゃくちゃな散らかし様。

 しかし、明け方6時頃。何台もの清掃車が登場し、ものすごい勢いでゴミの回収とブラシによる洗浄が開始。それも車道だけでなく、歩道まで。あっという間に街は元通りに。さすが「世界の住みやすい都市ランキング」で毎年上位に食い込む、シドニーだなぁ。

 そんな社会の裏側を見ることができた、有意義な一夜でした。

慶應義塾大学 環境情報学部 水谷晃毅