第56回:教育もちゃんぷるー(その2)

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前回の連載(http://you2.jp/ao/fune_55.htm )では「iTunes U」というサービスを紹介しました。海外の有名大学の講義をiPodなどに入れて持ち歩き、いつでもどこでも視聴することができるというスグレモノですが、なんと我らがSFCも、いくつかの授業を公開しています。

「インターネット」「まちづくり論」「環境政策」「宗教と現代社会」など、いかにもSFCらしい講義タイトルがずらり。他大学に通っている学生で、SFCの授業をちょっと覗いてみたいという方はもちろん、これからSFCを受験しようと考えている高校生にとっても、一見の価値はあると思います。特にAO入試での受験を考えている場合、志望理由書や面接で「入学後の学習・研究計画」について述べる人が多いので、実際にどんな授業が行われているか知ることができるのは、かなり大きなメリットなのではないでしょうか。

また現役のSFC生にとっても、使い方によっては有効活用できそうです。授業の予習・復習として観るのもいいですし、「本当はこっちの授業も興味があったけど、同じ時間にもうひとつ取りたい授業があって、取れなかった…」とったときにも使えるはず。ただし、問題点がひとつ。動画として公開されているのはほんの一部の講義に過ぎないので、観たい講義があるかどうかは、運次第です。

それにしても、インターネット上でこんな風に授業を観ることができるようになったら、実際に大学に行って授業を受けるメリットが薄れるんじゃないか…?そんな話を、先日友人としていました。教授に直接質問したり質問されたりということも、「ツイッター」や「Skype」をフル活用すれば、完璧とまではいかなくても、きっとできてしまいます。

だとすると、「授業を大学で受ける意味」って、どこにあるのでしょうか。

ひょっとしたら、「隣の学生が居眠りしている、でも自分は寝るわけにいかない…」そんな教室という場における緊張感(?)や空気感(?)にこそ、授業に出ることの価値があるのかもしれません。

慶應義塾大学 環境情報学部 水谷晃毅