第535回:ファンは辛いよ

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最近、UNIQLOが村上春樹とコラボしてTシャツを製作・販売しているのをご存じだろうか。思ったより話題になっていないような気がするから、多分みんな知らないと思うけど、そうなのだ。かくいう僕もニュースアプリ”SmartNews”の、ニュースのような広告のような記事を偶然見つけてしまい、これは買わないと、と思ってしまったわけだ。実は、偶然なのは見かけだけで、僕が村上春樹のファンってことがアプリにバレていて、まんまとターゲット広告に引っかかったわけなのだけど。

弊社では、本社を移転した2019年5月から、出社時の服装はオフィスカジュアルOKになった。これを受けて僕の基本的な出社スタイルは、黒のジーンズ風ジャージ的なパンツに、Vネック無地のTシャツ、その上に適当に無地のカジュアルシャツを羽織る感じである。なによりも”楽”であることを優先した、言ってしまえばジャージに毛が生えたような格好なわけだけど、VネックのTシャツにしろ、カジュアルシャツにしろ、上からジャケットを羽織れば、まぁそれなりにオフィスカジュアルには見える。そんなわけで、たとえ急な来客があったとしても、会社に置きっぱなしにしているジャケットをサッと取って対応ができる”楽”かつ”きちんと”をギリギリ両立した格好である。

休日はと言えば、特にこの状況でほとんど誰とも会わないから、寝巻きのスエットと、トレーニング用の格好と、その2種類くらいしか着ることはない。

何が言いたいかというと、僕は普段の生活で、柄やイラストの入った丸首のTシャツは着ないのだ。自分が一番分かっている。絶対に着ない。それなのに、村上春樹なら仕方ないか、と、愚行と重々承知の上で、なんと5種類5枚もそのコラボTシャツを買ってしまった。

買ってしまったからには、どうにかして普段の生活で活用しないと悔しいわけで、これから暖かくなってTシャツ出社になってきたら、そいつらを着まわしてやろうと企んでいる。ちょうど5枚、月〜金で1週間コーデが完成だ。そうなったら来客対応用に、ジャケットとは別にポロシャツも会社に置いておく作戦だ。

つくづくファンってのは厄介だ。どんな気分か?そんなの決まっている。

”やれやれ”だ。