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洋々LABO > 洋々コラム > インタビューで世界の留学先めぐり[5]〜イギリス・交換留学編〜

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はじめに

こんにちは!この『インタビューで世界の留学先めぐり〜イギリス・交換留学編〜』に興味を持っていただき、ありがとうございます。
まず筆者である私の自己紹介をさせていただきます。私は慶應SFC環境情報学部4年生で、洋々でメンターとして働いています。そして、現在は慶應義塾大学の交換留学制度を用いて、スイスのベルン大学に留学しています。

これまでの記事で私は『慶應で交換留学をしよう!』というタイトルの下、主に私の体験談をみなさんに共有しながら「慶應の交換留学」の概要をお伝えしてきました。
▶ 過去記事:慶應で交換留学をしよう![第1回]

しかしながら、必然的に慶應大学の留学システムや、私の留学先であるスイスのベルン市の情報が多めで、他の都市、国の留学情報はあまりお伝えできていませんでした。

ですので、これからの記事では慶應大学だけの情報に限定せず、また様々な国・地域に留学した方々にインタビューした内容を踏まえ、みなさんに有益な留学情報をお届けします!

この記事を通して、皆さんが「ここに留学してみたい!」と本能にビビッと刺激できるような国・都市が見つかれば良いなと思っています。

イギリス、ハートフォードシャー

今回は、イギリスののハートフォードシャーに半年間交換留学をしたNさんにお話を伺いました。ハートフォードシャーはロンドンから公共交通機関で1時間くらいに位置しています。

Nさんの当初の予定では1年間の留学だったそうですが、残念ながらコロナウイルスの拡大により、早期帰国を決めたそうです。
とはいえ、Nさんは留学の半年間でしっかり英語を身につけて帰国しました!そのNさんに、なぜイギリスに留学したのか、英語はどのように勉強していたのかなど聞いてみたいと思います。

芸術の国イギリスでアートマーケティングを学ぶ

ーーこんにちは!今回はインタビューをお受け頂き、ありがとうございます。まず簡単に自己紹介をお願いできますか?

今日はよろしくお願いします!現在学部3年生で、大学では地域システム学科に所属しています。そこでは、日本の地方に点在する問題を海外の成功モデルや、視点を使って解決する方法を学んでいます。例えば簡単な例だと、観光客に来てもらうためにはどうしたら良いのか考えたりしています。

ーーなるほど。その学科の学生は皆、留学に興味がありそうですね(笑)

そうですね、特に私の大学にはIBPプログラムというものがあって、そのプログラムに参加している人は留学が必修となっています!私もそのプログラム参加者の1人です。

ーー留学先はなぜイギリスを選んだのですか?

真面目な理由と不真面目な理由、2つあります(笑)

真面目な理由は、私が学びたい分野を学べる大学がハートフォードシャー大学にしかなかったからです。私はアートマーケティングという分野に興味を持っています。それは文字通り、アートの分野でのマーケティングなのです。例えば授業内では、「美術館や展示会の、来客者をどう増やすか」というテーマを取り上げていました。

イギリスはアートが盛んで、美術館がたくさんあるので、そういう学問分野も発展していったのだと思います。

ーーアートマーケティングという言葉は初めて聞きました

日本にいると芸術と距離を感じてしまいますよね(笑)

私がそれを知ったのはアメリカに1ヶ月間フィールドワークに行った時でした。ある日、街に大勢の人が集まっていて、何だろうと思って見てみました。道路一面に様々な人がチョークで書いた作品が展示されてて、とても衝撃的で、美しかったです。その日はアートフェルティバルが開催されていることを知りました。

その時、私が日本で勉強してる地域活性化の解決手段として、アートが使えないかと考え始めました。

ーー不真面目は理由は、、、?(笑)

単純にイギリスにいたら、ヨーロッパを旅行できる!という期待です(笑)

実際は、残念ながら授業が忙しすぎて全然旅行できなくて、ようやく授業が落ち着いたと思ったらコロナが飛び込んできて、早期帰国することになってしまいました、、、。

ーーそれは残念すぎですね、、、

本当に残念です!なんとかコロナが広がる直前にスコットランドには行けましたが、もっと旅行したかったですね〜。

まず英語を極める。そして、大学の授業を履修する

ーー大学の授業はどのような感じだったのですか?

私のプログラムは、留学前期に英語を集中的に学び、後期に主要科目(大学の授業)を学ぶというものでした。早期帰国してしまったので、後期の授業は途中までとなってしまったのですが。

前期は、ですので大学付属の語学学校に行っていました。授業はすごく大変でしたが、おかげで本当に英語が身につきました!!!留学初期は全然聞き取れなかったイギリス英語が格段に聞こえるようになりましたし、私の好きなYouTuberが話す英語もすごく理解できるようになりました。

後期は、ハートフォードシャー大学の授業を履修していました。アートマーケティング、マーケティング基礎、データ処理などの授業を取りました。

ーー語学学校の方では、具体的にどのようなことをやっていたのですか?

前期の語学学校では、本当に英語漬けの毎日でした。授業は週4日、朝9時から夕方17時まで。みっちり4技能、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングをトレーニングしました。

特に印象に残っているのは、ディスカッションの授業です。スピーキングの練習とは別に、ディスカッションの授業がありました。おそらく、この語学学校の学生の多くは私を含め、ここで英語を学んだ後ハートフォードシャー大学で勉強する人だったからだと思います。大学でのディスカッションの予行練習といったところでしょうか。

ーー後期からの本格的な大学の授業はいかがでしたか?

前期とは打って変わって、後期は週2回、1日2、3時間の授業だったので時間的にはラクになりました。授業も私の一番取りたかったアートマーケティングの授業を履修できたので、嬉しかったです!その授業はとてもユニークでした。授業の一貫で展示会にみんなで行ったのですが、その後の課題が、展示会のまとめを自分なりにヴィジュアル化してA3の紙に表現して提出といったものでした。

作品を授業の課題として提出することがとても驚きでしたし、楽しい課題でした。

一方で、少人数で開催されるチュートリアル形式の授業は少し怖かったですね(笑)他の学生と比べて英語力に差がありますし、その授業の先生によく私が指名されたんですよね。おそらくハートフォードシャー大学にアジア系の学生が少なかった関係で、違う国の人の意見も聞きたいということだったんだと思います。たまに先生や他の学生の言っていることが分からないことがあって、それでも当てられた時は恐ろしいですね(笑)それでとりあえず何か言って、それが的外れでちょっと恥をかいたりとか、、、。

ーーとりあえず何か言うだけでもすごいですよ。試験の内容も日本とは違いましたか?

前期の語学学校のテストは、IELTS*のような感じでした。それにディスカッションとプレゼンのテストもありました。

後期は試験を受ける前に帰国してしまったのですが、唯一データ分析の授業の中間テストは受けました。それはペーパーテストで、片手に電卓を持ちながら計算問題を解いていました。日本人で高校の数学が頭に入っていれば比較的簡単だと思います。

* 英語検定試験の1つ。TOEFL(iBT)のイギリス版のようなもの。

異文化が溢れる街、ハートフォードシャー

ーーハートフォードシャーはどのような街でしたか?

とても静かな学生街でした。田舎だったので、街にあるお店は必要最低限でしたが、スーパーや病院、薬局などは揃っていたので、特に不自由はなかったです。

私は田舎生まれなので、こういう環境は肌に合っていました。

ーー留学中はどこに住んでいたのですか?

大学の寮に住んでいました。大学の敷地内にあるので、歩いて大学まで30秒という驚きの近さでした。

私が住んでいた所は、キッチンだけ共用で、その他のシャワー、トイレなどは各自部屋にある作りでした。「フラットメンバー同士すごく仲良くて、、、」と言いたいところですが、全くの真逆でした(笑)

私のフロアのフラットメンバーはとても仲が悪かったです(笑)なにかと色々なことでミーティングしましたね。音楽がうるさい、キッチンの使い方が悪いなどなど。

口論の一番の原因は文化の違いだと思います。自由奔放な国柄の人もいますし、とても綺麗好きな国柄の人もいます。なかなか妥協点が見つからず、口論へと発展していったのではないかと、、、。

ーー寮には色々な国の人が住んでいるのですね。

そうですね。大学の授業を受けていても、いわゆる”イギリス人”は私の大学では少なかったです。留学生の割合が多くて、正規の学生でもインド出身だったり、親が他の国出身だったりと様々な文化が混在していました。

YouTubeとゲーム実況で英語を学ぶ

ーー英語はどのように勉強したのですか?

一番楽しかった方法は、お気にりのyoutuberを見つけて、その人の動画を見ることですかね。特に自分が好きな人の動画なら、何としても理解したいとモチベーションが高まります。

あと、個人的にゲーム実況を聞くのが好きなので、それを英語で聞いたりしていました。実況の中には多くスラングが含まれているので、カジュアルな英語を学ぶことができます。

ーー自分の好きなことから学ぶのが一番の近道ですね。さて、そろそろお時間が来てしまったのですが、最後に読者の方にメッセージを頂けますか?

これから留学を考えている人も、コロナで留学が中止になってしまった人も、ぜひ機会を見つけて留学してほしいです!

ーーNさん、本日はどうもありがとうございました!

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