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6月末、都立国立高校(以下、国立高)では塾対象の学校説明会が開催されました。このレポートでは、説明会の様子をダイジェストでお伝えします。

説明会内容

国立高の会議室で説明会は行われましたが、用意された席がほとんど埋まるほどの大勢の塾関係者が参加をしていました。

学校の概要について:国立高校で培う力

最初は校長先生から国立高校で培う力に関してのお話がありました。
国立高校で培う力の中心は「課題発見力」、「課題解決力」、「創造性」です。
これらの力を身に付けるために頭文字に「C」の付くCritical thinking, Creative thinking, Collaborationの「3つのC」が重要視されています。
具体的には「第九演奏会」や「国高祭」等の学校行事に力を入れています。
基本的には生徒中心で行事の運営はされており、たとえトラブルがあってもそれを乗り越えることで成長すると捉えています。卒業生たちは各分野で活躍していますがその秘訣は学校行事を大切にしていることにあるのかもしれません。
併せて部活動も重視されており、その数は40を超えますがその多彩さも国立高ならではの魅力です。同好会の存在も含めて、生徒が自分の居場所を見つけることができる環境があります。
学習については1年次、2年次に幅広い共通科目を履修します。3年次になれば大学受験もあるので履修する科目の選択肢は増やしていますが、情報も含めた全教科に力を入れる生徒を求めています。
また土曜授業も豊富に用意されており、広く深く学習を進めることができます。
さらに国立高は「理数研究校」と「英語教育研究推進校」にも指定されておりそれぞれに特化した力を養うことができます。
国立高の今年のキャッチフレーズは「Higher:もっともっと高いゴールへ」であり、さらなる高みに臨もうとしているとのことです。

進路指導について

続いて進路指導について進路部の先生からお話がありました。
国立高では生徒の進路選択の助けとなる機会を様々な形で提供しています。
卒業生や先生による進路講演会を皮切りに、大学生による個別進路指導やガイダンスがあります。また、すでに働いている社会人が20名ほど参加してくれる進路相談会もあります。さらには 大学訪問をして実感を持つ・確かめる機会もあります。
「京都大学の見学ツアー」は例年1泊2日で行われ、国立高出身の卒業生がキャンパスツアーを行ってくれます。
「東大見学会」も例年行われ文学部、工学部、農学部などを中心に実際にキャンパスに足を運び理解を深めます。
自習室も設けられ、社会情勢もよりますが夜20時まで残れるようにするのが国立高の方針です。
夏期講習については100講座以上が用意され生徒の希望に従って夏の自由に使える期間を活用することができます。
2022年度の大学合格実績は難関国公立大学が77名、早稲田大学が159名、慶應義塾大学が83名でした。
顕著だったのは早稲田大学と慶應義塾大学の合格者が倍増したことです。
また、国公立大学や第一志望の大学への入学を重視して併願校に合格しても進学しない生徒は大勢いるようです。

学校行事や部活動について

続いて、学校行事や部活動について生徒部の先生からお話がありました。
一般的に高校には生徒指導部という、生徒に学校生活上の規則を守らせる役目を担うチームがありますが国立高のそれはやや趣を異にします。名称も「生徒部」となっており、指導する意味合いは含まれていません。
ここに込められた方針やメッセージは、大人が生徒を指導したり管理したりするのではなく学校の中心的存在である生徒を大人が支援していくという姿勢です。この姿勢を元に国立高の行事や部活動は行われているということです。
感染症対策を抜きには語れない状況にはありますが、すでに「新入生歓迎会」や「第九演奏会」、クラスマッチが今年度に入り行われています。
不確定要素の多い中で「まだどうなるかわからない」という見立てを抱えながら行事の準備を生徒は進めているそうです。
ただし、その中で何をなすべきなのか、どうやったら自分の力がつくのかを自分で考えることが最重要です。
新入生においては勉強についても、どうやって勉強したらいいのかわからないという気持ちを抱えることが多いということですが、ここにおいても生徒が自力で考えることを重視して先生方は接しているようです。
また文化祭、体育祭と後夜祭の3パートからなる「国高祭」の実施が今後予定されていますが、社会情勢の影響で仮に実施できなくても全力で準備すると生徒たちは意気込んでいます。
この数年で環境対応を通じて応用力が高まる、前例に縛られない状況が現れています。なお、「国高祭」について詳しくは『国高物語』という本が出ているので読んでほしいということでした。
部活については新入生の兼部が増えています。1年生の部活加入率 140%程度です。
他校では味わえない主体者としての充実感を得ることができる国立高であり、自ら国立高に行きたいと願う生徒の受験、入学を心待ちにしているということでした。

入学試験について

続いて入試について教務部の先生からお話がありました。
応募状況全体の様子を表すものとして倍率から見ると、数年前にあった年度ごとのばらつきは解消され近年では落ち着きのある数字となっています。
2022年度入試では推薦入試の男子が3.35倍、女子が4.57倍です。一般入試の男子が1.48倍、女子が1.6倍です。

一般入試は平均点が高いように感じられますがようやく作問のイメージ通りになったと先生方は捉えています。
また合格をするためには不得意教科があると難しいです。都立共通問題が出題される理科と社会で得点して、自校作成問題が出題される国語・数学・英語は記述問題以外を解答するという解き方も通用しなくなっています。
理科と社会の高得点は前提となり、それ以外の3科目を満遍なく得点する受験生が合格をしているので、記述問題は「書けるところは書く」ことが重要です。

推薦入試は調査書点(内申点)が450点、個人面接点が150点、小論文点300点の計900点満点で選抜が行われます。
例年行われていた集団討論は感染症対策のため2023年度も実施されません。
小論文の試験は60分で実施されますがその出来栄えを大きく重視しているということです。得点は受験生間で大きく差がついており、合否の結果を左右しています。
小論文の「大問1」は二つの文章を比較して解答する内容ですが、課題文を正確に理解するように努めてほしいということでした。
合格するためには大問一つの得点が高いだけでは不十分であり、2題とも解答できるようにしておくことが大切となります。
また個人面接で大切なのは質問にちゃんと答えることです。面接官の先生の質問を理解し、その上で答えることを大切にして欲しいということでした。

所感と2023年度推薦入試に向けて

所感

キャンパスの周りは緑に囲まれており、制服の指定がない中私服で過ごす生徒たちには活発な雰囲気が漂っていました。何より説明会の中で話された、「国高祭」の様子がとても楽しそうでした。文化祭で披露される演劇のために教室内に設置した内装や、教室外の外装はとても高校生の作品とは思えない高いレベルであるという印象です。

2023年度推薦入試に向けて

推薦入試については説明会の中でも触れられていましたが、ここではそれ以外の部分についてお話をしていきます。

小論文

まず国立高が重視している小論文ですが、例年の出題は大問2つの構成です。大問1は二つの課題文を読みそれに基づいた設問に解答する課題文型小論文です。また、大問2は理科的な内容を問う問題です。
課題文の読解や設問の要求を正確に理解することは大切となりますが、それ以外にも条件の字数内に収まるように解答を作成する文章構成力や論理力が必要です。また、制限時間内に記述を終えるために解答スピードも大切になります。

個人面接

個人面接については、入念に準備することが大切となることは言うまでもありません。志望理由や中学校での経験の振り返り、将来の展望等基本的な内容は整理整頓する必要があります。
その上で試験当日は、一方的に準備した内容を述べるような状況にならないようにしましょう。面接官の先生は受験生とのコミュニケーションを大切にしており、その場にふさわしい質問、受け答えの流れに沿った質問をします。そのため、受験生からすると想定しない訊かれ方だと感じる場合もあるかもしれませんが、質問内容を柔軟に解釈適切に回答する力を身に付けておきたいものです。
なお、2022年度入試の個人面接点における受験生全体の分布を見た際、一番得点が高い人と低い人を比べるとその差は最大で144点あります。
ここから言えることは、個人面接に臨む際の準備次第では得点が大きく異なるということです。

小論文も個人面接も適切な時間をかけて、十分に力を発揮できるような準備をしていくことが重要と言えます。

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