第25回:実技
秋学期になって、やっと看護らしいことが始まった。看護では基本中の基本であるベットメイキング。「ベットを作るくらい簡単だろ」となめてかかってたのが失敗だった。デモンストレーションで見たときは「できそうだなー」と思っていたが、実際にやってみると、しわしわのベットで「これだったら患者さんに褥瘡作ることになるよ!」と言われ、何回もやり直す。ささくれができ、それがこすれて痛くても授業の空き時間を使ってひたすら練習をする。だから、月曜日から金曜日まで1〜5限学校にいることになる。高校より長い。こうやってみんな看護師に育っていくのだと感じた。そしてベットメイキングができたと思ったら、次は患者がいる状態からシーツ交換。これはベットメイキングより何倍も難しい。わざわざ患者がいる状態でやらなくてもいいじゃないか!と思うぐらいだった。これにはベットメイキングの2倍は練習をした。そしてベットメイキングとシーツ交換を2週間、練習した後、授業中にベットメイキングとシーツ交換のテストが行われた。テスト中は今の時期に汗だくになりながら、ベットを作っていった。私はなんとか一発合格したが、10人くらいが再テストになった。そして、すぐに次の実技にいく。次は体位変換。これはベットメイキングやシーツ交換よりは難しくないが、ボディメカニクスというのを駆使しなくてはならない。男子は力があるから、変な力が入りやりにくい。だが私は柔道で体の使い方は研究していたので、余計な力を入れるほうが、逆に難しい。だからこの体位変換は思ったよりは楽にできた。これも一発合格。そして次はこれから始まる。無菌。なにをやるかわからないが、医療用のゴム手袋を使う実技になる。先輩たちいわく、慎重になり過ぎて爆弾処理しているみたいだとのこと。コメントに困るが、次の実技も一発合格できるように頑張りたいと思う。
慶應義塾大学 看護医療学部 (2012年4月入学) 三浦高介