第32回:全身清拭
洗髪の実技テストが終わり、次は全身清拭&のテストである。全身清拭なので男女で仕切りを作り、実際に服を脱ぎ浴衣に着替えて練習をする。もちろんテストのときもそうだ。必要最低限の露出しかないが、なんと言ってもこの時期だから寒い!暖かいタオルで拭くが気化熱によって皮膚温が低下してしまうので、すぐに乾いたタオルで拭かないと寒い。何度もいうが冬だから寒い。練習のときは、これを何でもやるから寒い。とにかく寒い。寒い(笑)だが全身清拭も奥が深い。例えば、暖かいタオルで体を拭くのだがそのあとに、すぐ乾いたタオルで拭かなければならない。理由は前述に述べたように気化熱によって皮膚温が低下してしまう他にあと2つある。それは不必要な露出をしないこと、寝衣類を濡らさないこと(正確にいうと蒸れないようにする)である。その一つの動作でさまざまな意味をもつ。拭き方もそうだ、ちゃんと一定の圧で末梢から中枢にタオルの面を変えながら拭くのである。このように、一つの動作にもやり方があり、それには意義がちゃんとある。次の実習で清拭する機会があったら、気化熱はもちろんのこと、今まで習ったことを全て駆使しながらcareしようと思った。実際に自分の体でやってみると患者さんの気持ちが分かるしどのようにするのがBestなのか改めて考えることができてよかった。そして私はそのような経験を絶対に必要だと思う。もちろん座学も必要だがやはり実技はそれ以上に大切なことだと強く感じた。次は今学期最後の口腔ケアと食事介助の実技テストである。先輩からは簡単だという話を聞くが、口腔ケアと食事介助にも深い意味を感じながら気を抜かずに最後まで全力を尽くしてがんばりたい。注射の実技は来年(2年生)にやるのでご心配なく(笑)
慶應義塾大学 看護医療学部 (2012年4月入学) 三浦高介