第132回:LCCの黒船来る~成田・福岡搭乗体験記~
「LCCの年」・・・2012年はそういっても過言ではない。
長い間政府の保護下に置かれてきたと言っても過言ではない航空ビジネスであるが、最近大きなうねりが生じている。
今回10月末に2社のフライトを乗り比べることが出来たのでレポートを書きたいと思う。
成田=福岡
■ジェットスター・ジャパン
成田を18時頃出発するフライトはJET STAR JAPANだ。フライトはインターネットを通じて行う。
インターネット予約に関してはこれまでのJALやANAなどのインターネット予約を何度も使ってきた経験はあったが様々異なる点があった。
例えば座席指定や預入荷物に手数料がかかる点だ、あらゆるコマンドが出てきて有料オプションの購入を促す。断り続けて何とか9,000円台でフライトを予約することが出来た。
チェックインカウンターは成田国内線と国際線の連絡通路にあったが、搭乗自体は国内線の所で同じ。そこから連絡バスでLCCの機材が集まる所へバス移動して搭乗した。機材は新しくむしろレガシーキャリアよりも印象は良かった。機内でも乗務員がお土産や食事の販売を積極的にしていた。
成田~福岡はたった2時間のフライトなので何も問題無く到着した。福岡空港では機材からターミナルが少し距離があって歩く必要があったりと時々LCCだなと思わされることがあった。
■エア・アジア・ジャパン
福岡からのフライトは就航記念の運賃でなんと2,980円。
驚愕であったが今回もネット予約で座席指定や預入荷物の手数料をかわして当初の運賃2980円で進んだが、最後の最後にカード決済で200円手数料を取られてしまった。提携するカードだったら無料みたいだ。まあそれでも3,180円という破格の値段でフライトを予約した。
当日福岡空港で気付いたが案内表示もあまりなくどこだろうと思っていたらターミナルが異なっていた。また保安検査場も混んでいて、成田など大きな空港と異なる地方空港の弱点を垣間見た。機内は革のシートで高級感を感じ、ジェットスター同様機材は新しかった。2社のブランドイメージの違いのようなものを感じた。
今回2フライトを体験してみてLCCはありだなと思った。友人にも勧めたい。
しかしそもそもフライトの時間が合えばという話であり、急ぎでもなければ是非利用したら良いと思った。
慶應義塾大学 法学部政治学科 井上貴史