第4回:慶應義塾大学SFCとは?

慶應義塾大学SFC自体についての説明

 

簡単な授業の仕組み

ちょっとした余談から始めます。

日本の高校界、受験界は基本的に「偏差値主義」ですので、実際の大学の中身についてよく調べるということがあまりにも少なすぎるように思います。

学生も基本的に大学名と学部名のみで志望校を決めている人が多いのではないでしょうか?かくいう私もそうでしたが(笑)

それは高校の先生方も同様で、実際に行ったことのある大学のみの知識しかもっていなかったり、たとえ「大学調べ」という授業を実施していても中身もないものとなっていたりと大学への知識不足は大きいと言えます。

ただ、「調べなくていいほど日本の大学が理念を持っていない」ということもまた事実であるかもしれません。東京大学にしても、慶應義塾大学にしても、通っていたらそれなりに、「すごいね。」と世間から言われると思われます。けれども、

「あそこの大学の教育理念は素晴らしく、実際にたくさんのスペシャリストを輩出している。ただ単に賢い人が集まっているからではなく、教授が学生を刺激し、学生が学生を刺激しあって高めあっている状況が生まれている!そんな大学に身をおいているなんてすごいね!!」

なんて言われることはあまりないのではないでしょうか? 最近はかなり解消されてきましたが、日本の社会は学歴社会でした。今でもそうであるといえます。偏差値の低い大学で頑張っている人よりも、偏差値の高い大学で無難に生活している人を企業は選ぶ時代でした。

もちろん、「やる気」のある人は受験勉強も頑張り、結果的に一流と呼ばれる大学に行くことが多いと思われるので、ある程度はそれでも通用していたのでしょう。

けれども、人の能力は受験勉強のあの能力だけで測れるものではないですし、偏差値の高い大学ほど実際に高度な教育を施しているというわけでもありません。かの有名なドラゴン桜でも、「日本の大学はどこも変わらない」と、桜木先生がおっしゃっていました(笑)

 

さて、本題です。実際にSFCを受けよう!と思っている受験生の中にも、本当のSFCの姿を知らない人は多々いるのではないでしょうか?失礼ながら、かくいう私も学部名とパンフレットを眺めるだけの知識でAO入試に挑戦しました。

SFC AO入試を受ける上でまず必要なのはSFCについての知識であると思われます。ということで、数回にわたり「SFCは何故設立されたのか?教授たちは三田とは違うSFCをどのように思っているのか?SFCはどういった大学なのか?」等をお伝えしようと思います。

 

まず基本的なことから・・・

SFCは従来の個別学部(法学部、経済学部、etc…)とは全くことなった、文系、理系のあらゆる分野の授業を自分でカスタマイズして履修していく場所です。

本来SFCは総合政策学部と環境情報学部、さらに看護医療学部や大学院政策メディア研究科、湘南藤沢中・高等部から成り立っていますが、双子学部である総合政策学部と環境情報学部の二学部に限定して“SFC”と呼ぶ人が多くなっています。

私は総合政策学部であり、看護医療学部や政策メディア研究科のことについてはあまり知識が無いので、これから話を進めていく上でのSFCは総合政策学部と環境情報学部の二学部を指すと思ってください。

 

SFCはおよそ20年前の1990年に神奈川県藤沢市遠藤に設立されました。初めは「慶應藤沢キャンパス」という名称にする予定だったらしいのですが、略すと“KFC”となりケン○ッキーと一緒となってしまうということで、慶應藤沢キャンパス改め「湘南藤沢キャンパス(SFC)」としたそうです。

通常慶應の他学部は日吉キャンパスで数年学んだ後に三田キャンパスへ移動しますが、SFCは卒業までの4年間SFCのみで過ごします。新宿までは小田急線で50分ほどですので、あまり気にしなくても大丈夫でしょう。

 

一体何をしている??SFCの”カリキュラム”

まずは授業シラバスから
https://gc.sfc.keio.ac.jp/course2007/summary//class_list.cgi

そして研究会シラバス
http://vu2.sfc.keio.ac.jp/project/(2007年度のものです)

受験生に誤解が多いものの一つとして、SFCの授業、研究会等カリキュラムの仕組みが挙げられます。

パンフレット等には「系列・分野は学科のように所属するものではなく、研究領域をイメージしやすいように便宜的に用いているものです」と付け加えられていながらも、あたかもSFCには総合政策学部、環境情報学部それぞれ系列が存在しており、学生はそのいずれかに所属し、研究をしていくかのように書いてあります。

実際に「私は~系列に所属したい」と志望理由書等に書く受験生が多いのも事実です。

実際は全く違います。 総合政策学部と環境情報学部の違いは基本的にないと思ってもらってもよいです。「実際に統合すればいいのに」という人もいます。必修科目はともにほとんどなく(体育、心身ウェルネス、総合政策学の創造or環境情報学の創造のみ)、基本的にSFCに存在する全ての科目を総合政策学部、環境情報学部問わずカスタマイズしていかれる仕組みとなっています。

以前(2006年度まで)はある程度授業選択においてカテゴリー化されているクラスター制度がとられていましたが、今は廃止となりました。具体的な進級、卒業の仕組みは次回お伝えします。 授業形式もグループワーク(SFCでは通称“グルワ”と呼んでいます)、講義、実習、フィールドワークなど形態は様々で個々のニーズに合わせて選ぶことができ、評価もテスト、レポート、プレゼン等色々とあります。

ちなみに私は2007年度秋学期に12の授業を履修しましたが、そのうちテストがあったのは中国語の一つのみ。あとはレポートによる評価であったので、自分の時間の都合にあわせて終らせることができました。ただ実際は、最終レポートをためてしまい、レポート地獄に落ちる人が多いんですけどね(笑)


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