第52回:『やる気』について

小小論の途中ですが、AOのシーズンも終わりつつあるので、少し前に触れた『やる気』の脳科学的要素について、少し触れようと思います。

逆に一般入試は最も重要な時期であると思われますので、何かしらの参考になればと思います。SFC生は全体としてこの時期『中だるみ』の時期で、(いや、私のまわりだけかもしれません!なんだかんだでみんなやることはやっています!)多くの人が、長い夏休みから明けて、「おら~!勉強したるぞ!」という勢いがなくなり、 「朝起きれない~~」  「1限出るの面倒臭い~~」なんて言っている時期です。  

おそらくSFC生だけではなく、全国的にそうではないのでしょうか?全てが面倒臭くなり、恐ろしく早く過ぎ去っていくこの年末の時期に、人は他人に温かみをもとめがちなのでしょう。という私もなんとなく最近『やる気』が減退する時間がたびたび訪れて、休憩がてらパソコンで動画をダウンロードしてみよう、と思いきや、なかなかダウンロードが進まなくて、でもその間何かをやる気力もなく、2時間たち、そこからその動画をだらだらと見て、夜更かしして、朝起きれなくて、授業もギリギリで出席・・・なんてことが起こるようになり、さすがに焦ってきました。 

ただ、『やる気』に関しては、一般入試の受験勉強をひたすらしていた時代、よく研究をしていて、こういう場合にすぐ復活できるようになりました。 

人は『勉強に対するやる気がない』なんていうけど、あんな結局ほとんどの人が使わなくなる関数だとか、細かすぎる世界史の人名なんて、やる気出して勉強できる方が「変わっている」のであって、 実際、人間みんな「やる気ない」んです。たまにグータラな日々が続くとさっきも言ったように「おら~!勉強したるぞ!」という気持ちが湧いてくる人が多いのですが、大抵長続きしません。「やる気」というのはつまり、もともとあるかないかではなく、技術的にコントロールするもの。ただ、「志望大学のパンフレットを見る、実際に行く」だとか、「やっていることに関するドキュメンタリーを見る」ということは、確かにその場のモチベーションをあげますが、それも一時的なもので、段々とやる気が減退してしまいます。 

必要なのは、毎日コンスタントに業務を遂行できる能力。一般入試合格者と、AO入試合格者の違いがたまに語られ、SFCにおいてはAOの方が『よく』語られることが多いのですが、毎日コンスタントに業務を遂行できる、という点においては、一般入試合格者の方が優れているかもしれません。それもそのはずで、一般入試の能力って、「ペーパーテストを解く学力」ではなく、「ペーパーテストを解く学力を身につけるために、毎日こつこつ勉強できるための『やる気を保つ能力』」であるから。

逆にAO入試の合格者の中には、やりたいことをやりたい時に、アクティブに行ってきてSFCに入学し、このコンスタントな能力に欠けている人もいます。 

次回に続きます。


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