第69回:慶應SFC AO入試9月入学対策3

前回の続きです。教授と受験生との間にギャップがあるかな・・・ということの二つ目です。

 

・これから、も評価。

前回、AO入試を経験していない人の多くはAO入試は実績重視だ・・・と思いがちになると書きましたが、これからも重要な評価項目とする入試です。特にB方式においては、

B方式:高校で学習活動を主にしていて、総合政策学部・環境情報学部で学びたいものを明確に持っていること、また高校での学習成果と入学後の将来性が求められます。出願資格として、高等学校での全体の評定平均値4.5以上であることが必要です。
(( http://www.admissions.keio.ac.jp/
exam/ao_sfc_about.html )より)

まずAOは一芸入試あるいはスポーツ推薦ではなくて「何か得意なことがひとつあると合格」といった入試ではありません。人物の総合評価なので高校の成績ももちろん重要なファクターだと私は理解しています。なお、B方式以外の出願資格における評定平均値基準は、1999年度入試より廃止されたはずです。

B方式を導入したのはそれから随分後だけれども、高校時代に熱く何かに打ち込んで結果出した人はSFCにほしい。成績が4.5っていうのはそれなりに情熱かけないととれないものです。そういう生徒が、将来SFCでこういったことがやりたいと夢を語ってもらう、それはそれでいいじゃないかと。それがB方式導入の理由だと理解しています。

とあるように、平均評定4.5以上あれば、将来性が重視される傾向にあるとも言えます。9月入試はA方式だけの出願となりますが、平均評定4.5以上ある人に対しては「将来SFCでこういったことがやりたいと夢を語ってもらう、それはそれでいいじゃないかと」いった風に教授の中でも考えている可能性があり、実際に4.5以上ある人で、そんなに大きな実績のない人がA方式においても合格しています。また、2010年度より(今回の9月入試は当てはまりません)以下の変更点がありました。

総合政策学部・環境情報学部「アドミッションズ・オフィスによる自由応募入試」(AO入試)の出願資格につきまして、2010年4月・9月入学者対象入試より、出願資格に下記条件を加えることとなりましたので、お知らせいたします。

2010年4月・9月 第1学年入学者選考「アドミッションズ・オフィスによる自由応募入試」(AO入試)

追加条件:4月入学者選考のためのAO入試I期、4月入学者選考のためのAO入試II期、9月入学者選考のためのAO入試9月期の各期において、総合政策学部と環境情報学部へ併願をすることはできません。また各期において、異なる方式によって同一学部に複数の出願をすることもできません。

以上( http://www.sfc.keio.ac.jp/
admissions/news/20090414.html より)

これまでA方式とB方式両方出願する人もいたのですが、どちらかの方式だけ、さらにどちらかの学部だけに絞られました。出願者増に対して、審査の負担を軽減する目的がまずあると思われますが、A方式とB方式の境界線がなくなっていることを示すのかもしれません。

ただ、以前もお話したとおり、進学校とそうでない高校との評定格差があるというだけではなく、むしろ私の世代の未履修事件に代表されるように、進学校においてむしろ評定がとりやすい、評定の操作を行ってもらえる場所もあることから、個人的には、「ただ夢を語るだけで合格する」とも捉えられるB方式は、AO入試の本来の趣旨とは少し違う可能性もある制度のように感じます。

本題に戻りますが、B方式の受験資格や平均評定4.5以上なくても、SFCのAO入試では「これから」も評価する入試で、全国的な実績があるのにも関わらず不合格をもらったり、大きな実績がない人でも合格したりしています。

どの程度評価するかははっきりと分かりませんが、やろうとしていることに具体性があるか、ちゃんと自分の考えからやろうとしてきているかを大体みています。

最近は予備校などの対策が一般的になってきたこともあり、特に面接の最初で「化けの皮を剥がそう」とわりといじわるな質問を投げかけてきて、ちゃんとそれに答えられるか反応を見てこようとする傾向がSFCに限らずあるようにも感じます。

受験生はおそらく、それに対する対策もしてくるわけですから、それが正しいかどうかは分かりませんが。 次回からは、9月入試の特色により踏み込んで説明していきます。

次回に続きます

              


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