第118回:被災地の様々な問題
今、被災地では多くの問題があります。
まずはやはり、「住む場所」。
今、避難所にいる人は、かなり減りました。
4月には200人ほどいた避難所も、50人ほどになっていました。
今、多くの方は二次避難所、そして仮設住宅にいます。
二次避難所とは、ホテルなどのことで、被災前は観光客用だったホテルに泊まっていらっしゃいます。
なので、ごはんもホテルのもの、お風呂もホテルのものです。
ですが、一部屋に二世帯、などまだまだ厳しい状況です。
そして仮設住宅。
最終的には、ほとんどの方が仮設住宅に入る予定です。
今は、1/3くらいでしょうか。
二ヶ月前に比べて、多くの人が入ったなーという印象です。
仮設住宅の問題は、生活費でしょう。
収入がほとんどないのにも関わらず、電気代、ガス代、食費など、避難所にいたときは無料だったものが、次々とかかってきてしまうのです。
なので、仮設住宅が決まっても入らない人もいる、と聞きます。
これからほとんどの人が仮設住宅に入るということなので、生活費の補助は必須でしょう。
そして二つ目。
コミュニティの問題。
今、仮設に入ってしまったりしているため、被災前のコミュニティは崩れてしまいました。
皆、バラバラなのです。
お母さん世代、お年寄り世代は、ご近所さんが近くにいません。
こどもたちは、近所の友達がいません。
被災した地域は、地域の繋がりがとても強いところでした。
なので、コミュニティの問題は、とても深刻です。
そして三つ目。
「地元に残りたい」という被災者の方々の声がある、ということです。
町の人たちは、「地元愛」がすごくあります。
そしてそれは、とても狭い場所への地元愛でもあります。
○○地区というように限られた場所なのです。
なので、仮設に行く、といっても、自分の地区の仮設にしか行きたくない、という人が多く、仮設が決まりにくい、という状況にあるのです。
まだまだ多くの問題があります。
でも今日はこのくらいにしておきます。
では、また来週!
慶應義塾大学 総合政策学部 山本 峰華