第5回:「活動報告書」(前編)

7月に入りましたね。SFCでは七夕祭があり、非常に盛り上がりました。

何かと忙しい時期ですが、AO準備もしっかりやっていきましょう。

 

活動って、どんな?

活動報告書を書けと言われて、一番の問題、というか唯一の問題となるのは、「何をもって活動とするか」だと思います。言い換えれば、活動の「定義」ですね。

たとえば、私の場合は中高6年間ずっと空手道部に所属していました。これだけでもひとつの「活動」です。関東大会や全国大会に出場したり、主将を務めたりもしました。これもまた「活動」です。このように部活動・ボランティア活動などであれば、比較的考えやすい、また膨らませやすい(部活動というひとつのネタで複数の活動として書ける)と言えるでしょう。

ただ、「実績がなければ書けない」と勘違いしている人がたまにいます。たしかに、実績があると活動報告書が書きやすいのは事実です。「2005年 関東大会出場」のように、「いつ」「どのような」活動をしていたかがはっきりとわかります。

ですが、実績がなくても書くことはできますし、絶対に書くべきです。「2006~2008年 空手道部に所属」のように、部活動をやってきた人たちは、その実績を問わず、「やってきた」ということを書けばいいのです。

部活動以外においても同様です。自分でハードルを上げすぎる必要はありません。まずは気楽にリストアップしてみましょう。

 

自分らしさ

少しゆるい話を。私の友達にこんなことを言っていたやつがいます。

「俺は高校3年間、勉強なんてしてこなかった。ずっと友達とDSでマリオカートばっかりやっていたからね。だから勉強しなかった分、マリオカートはマジで極めたよ。緑甲羅を確実に当てるくらいのレベルだった。」この話、真面目な人からすると「なんだこいつは」みたいな評価になるでしょうし、AO入試でこんな話をするのは相当リスクが高いと思います。

でも考えてみると、「緑甲羅を確実に当てる」ってすごくないですか?(笑)なかなかできないことだと思います。そこまで極めれば、これもひとつの「活動」としてもいい気がしてくるんですよね。

私はこの友達と普段よく一緒にいるのですが、本当に面白いです。自分が知らない世界を知っていて、自分にはないものを持っている。そういうのって大事じゃないですか?

 

所詮「活動」に過ぎない

勉強、部活、ボランティア活動、研究活動…いわゆる「普通の」高校生がやっている活動なんて、ジャンルで分ければ大体こんなものなんです。

いくら特別な活動をしても、このジャンルのどれかには入ることになります。そんな大きな衝撃や感動を与えられる活動って、なかなかないんです。

仮に、「全国大会優勝」と書いたとしましょう。

選考委員の教授が「この実績はすごい!」と思ったとします。スポーツ推薦であれば合格ですね。でもAO入試でその実績が直接「合格」に結びつくかと言えば、答えはノーです。

活動報告書で大学側が見たいのは、「どんなことをやってきたか」ということ、そして「どんな学生であるか」ということ。

活動を通して、その学生の「人間性」も見たいのです。努力家なのか、文武両道なのか、アイディアマンなのか…。活動報告書を見ればわかります。

最後に苦言を呈しておくと、絶対に「活動頼み」になってはいけません。

もちろん、自信を持つのは大事なことです。ですが、「これだけの活動をしてきたから大丈夫」と、他の書類の手を抜いたりしては、確実に落ちます。

SFCのAO入試は、そういう点が非常にシビアです。SFCが求めているのは「過去の実績」ではなく、「未来への先導者」ですから。

 

☆まとめ☆

・活動=やってきたこと
・活動報告書から、どんな学生なのかがわかるように書く

実績に頼らず、実績を生かす

>> 後編へ続く

慶應義塾大学SFC 環境情報学部1年 水谷晃毅

 

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