第9回:「自由記述スペース」

暑いですね。時間がある分、何かとダラダラやってしまいがちな時期ですが、ON・OFFの切り替えをしっかりとしながら、効率よく準備を進めましょう。

 

アイデンティティ

「真っ白なキャンバス」という言葉は、歌の歌詞なんかにもよく使われますね。まだ何も描かれていない、そしてこれからどんな風にでも描くことができる、そういう意味です。

自由記述スペースも、ある意味「真っ白なキャンバス」と言えるかもしれません。原稿用紙のようなマス目の線さえ引かれていない。字を書いても、絵を描いてもいい。自由っていいですね。

ところが、です。「自由」と言われると逆に困ってしまいませんか?幼稚園生くらいの頃は、ぐじゃぐじゃと適当に、自分の気持ちのままに描くことができたのに、「考える」ということが確立してしまったいま、「適当に」というのが逆に難しく感じてしまうのです。「何を」「どんな風に」書いたらいいのか……ついつい考えてしまいます。「個性を出そう」なんて余計なことを狙おうとするとなおさらです。

 

対象・方法にテーマを持つ

ではこうしましょう。まず、「何を書くか」を決めます。AO入試の書類ですから、基本的には「自分」というキーワードが入ってきます。

自分という「人」について、自分のやってきた「活動」について、自分の「将来」について……まぁ無難なのはこんなところでしょうか。

正直言って、「何を書くか」で個性を出すのは難しいと思います。こういう書類で書く対象というのは、大体限られていて、ほぼ全員がセオリーどおりのものを選ぶのです。逆にここでセオリーを外すというのは、かなりリスクの高いチャレンジなのではないでしょうか。よっぽどの自信がない限り、無難なものを選んでおくほうがいいと思います。

なので、個性を出すとしたら「どんな風に」書くかです。これならいろいろ考えられますね。地図を使うか、グラフを使うか。平面で書くか、立体で書くか。モノクロか、カラーか。考えればキリがありません。

さまざまな方法がある中で共通する点をひとつ挙げておくと、「わかりやすさ」だと思います。

グラフや地図を使うのも、自分が説明したい事柄をより「わかりやすく」伝えるためであり、色分けするのも同じ理由です。当たり前ですが、見た目がカラフルになるからと言ってむやみやたらにたくさんの色を使っても意味がなく、むしろ逆効果なのです。

極まれですが、受験生の中にはそこを勘違いして、極端なまでにカラフルにしていたりする人がいるので……(自分の色彩感覚の良さを主張したいなら別ですが。)
目的があってこその方法である、ということを忘れないようにしましょう。

 

☆まとめ☆

・対象
→基本的には「自分」絡み(ひとつ大きなテーマを設け、そこから繋げる)

・方法
→多くの人は絵や図を描く
→「どんな風に」で個性を出す(あえての「落書き風」とか。笑)

慶應義塾大学SFC 環境情報学部1年 水谷晃毅

 

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