ブレーメンの音楽隊

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「21世紀の組織はオーケストラ型ではなく、ジャズバンド型になる」(P.F.ドラッカー)。

演奏者がリーダーの指揮を待つのではなく、演奏する「主題」だけを共有した演奏者同士が、客席の反応とお互いの呼吸を読みながらアドリブで曲を作り上げていかなければ、変化に追いつけない、とドラッカーは20世紀の後半に喝破した。

これまでにいくつかの記事で組織について考察した(過去記事「最強の組織」「司令塔なき組織」)が、その後もずっと、私たち洋々が一人でも多くの人にいい「音楽」を提供していくためにはどうしたらいいか、日々試行錯誤を重ねている。ベルリンやドレスデンのような素晴らしい交響楽団は素敵だ。楽器のスペシャリストたちが阿吽の呼吸で曲を作り上げるジャズバンドもクールだ。けれど今、私が目指しているのは、「ブレーメンの音楽隊」のような組織だ。

「ブレーメンの音楽隊」は、役に立たなくなったロバ、鳴けないニワトリ、獲物を追えない猟犬、ネズミを捕れない猫が、音楽隊員になるべくブレーメンの町を目指す途中で、力を合わせて盗賊と闘い、新たな生きる道を見つけるというグリム童話だが、私はこの話が好きだ。

一流の人を集めて、他を寄せ付けない高いパフォーマンスを上げる組織ももちろんかっこいい。が、多様な人がたくさん集まって、一人一人が持ち味に合わせてできることを精一杯やって、それが全て会社の力になる方が私は楽しい。もちろん馴れ合いではいけないが、皆が同じ形でなくとも、力の大きさは様々でも、それが全体として大きな価値を生めるのであればそれでいい。完全無欠な人にももちろん来て欲しいが、そんなハイパフォーマーを探す以上に、どんな人であっても力になってくれるような舞台づくりを追求したい。

2月末で、これまで「洋々の顔」として受付周りの仕事を力強く支えてくれていた2人の「隊員」が洋々を卒業する。3年前、全ての校舎を閉じて新しく渋谷移転する不安だらけの私たちが、3年前とは比べものにならない自信と希望を持って、渋谷4年目を迎えられるのは、彼女たちの力なくしては考えられない。この場を借りて、心からの感謝を伝えさせていただきたい。ありがとうございました。

お二人はきっと、次の舞台でもまた楽しい音楽を作り続けてくれることでしょう。私たちも引き続き、受講生やその保護者の方々はもちろん、私たちに関わる全ての人が力を発揮して、楽しい音楽を奏でられる舞台づくりを目指していきます。

全ての人が人生を謳歌するために。


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