第82回:「東ア船」と「世界船」の違い(その1)
あまり知られていないのですが、日本の内閣府は、私が参加した「世界青年の船」事業以外にも、さまざまな国際交流事業を実施しています。
参加する国の数でいえば、ある特定の国と二国間で行うものから、「日中韓」「エストニア・リトアニア・ラトビア」のように三カ国で行うもの、世界青年の船のように多国間で行うものもあります。航空機で現地を訪問するものもあれば、大型客船に乗り込み共同生活するものもあります。期間でいえば、短いものでは一週間、長いものでは一ヶ月半にもおよびます。もちろん、事業の対象者や趣旨が違えば、内容も違ってきます。(詳しくは、こちらのホームページ http://www.cao.go.jp/koryu/ を参照。)
船を利用した多国間交流は、「世界青年の船(=世界船)」と「東南アジア青年の船(東ア船)」のふたつ。同じような名称で、一見するとやっていることも似ているので、何かと比較されることも多い「姉妹プログラム」。
内閣府の国際交流事業に参加できるのは一人一回だけと決められているため、応募する際にどちらの船にするか、迷う人も多いようです。(自分の場合は、寄港地であるインドとUAE(ドバイ)に強い興味があったのと、またプログラムの時期的にも東ア船が10月下旬〜12月なのに対して世界船は1月下旬〜3月上旬、大学の授業等にも支障が出にくいと考えたのが、大きな決め手になりました。)
応募する人から「東ア船と世界船、どっちのほうがいい?」という質問がたまにあるのですが、船に乗った人は必ず「自分が乗った方がいい!」と言うので、客観的な判断はなかなか難しいと思います。苦笑
世界船OBである僕は、当然いまの仕事でも世界船を担当していますし、愛着も人一倍あります。(事前研修の話を以前書きました。こちら→ http://you2.jp/ao/fune_078.htm )
ところが今回、諸々の事情により、期間限定でなんと東ア船の事業の一部である「Japan-ASEAN Youth Leaders Summit」というプログラムの運営にあたることになってしまったのです。
突然の移籍発表。
どうする、俺。
(つづく)
慶應義塾大学 環境情報学部 水谷晃毅