第384回:今年のランチで後悔していること①

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先日、朝の有楽町で、テレビのインタビューに捕まった。テレビでよく見る“サラリーマンに聞いてみた”的なコーナーの一つだろう。質問は、「もうすぐ2017年が終わりますが、今年一年間のランチで後悔していることは?」だった。

僕は一瞬悩んでから、「ラーメンとか中華とか、脂っこいものを食べ過ぎて胃を壊したことです」と答えた。そう、僕は今年、初めて胃炎というものを経験した。

 

それは6月の中旬。全日本実業団団体戦を終えて、一週間のお休みを経て、仕事が始まった週だ。原因がストレスなのか、食べ過ぎなのか、油の取り過ぎなのかは分からないけれど、吐き気がひどくて何も食べられない、ムカムカして寝られないほどの胃炎に襲われたのだ。

今振り返れば、兆候がなかった訳ではない。前日くらいから何となくみぞおち辺りがダルいなあ、とは思っていた。しかし今まで一度も胃が不調になったことなどない僕は、練習で殴られたかなあ程度に考えて、あろうことか夜ご飯に麻婆豆腐をガッツリ食べた。たぶんこれが決定打になったのだろう。次の日の朝、気持ち悪さを抱えながらも会社に行こうと寮を出たものの、最寄りの駅に着くなりトイレで吐き、「これはちょっとヤバいやつだ」と会社に連絡して寮に引き返した。

その日の昼過ぎにトボトボと消化器系内科に行って薬をもらった。基本的に病院嫌いでいつも気合で治す僕が、その日のうちにちゃんと病院に行ったことからも、如何に体調が悪かったか理解頂けるだろう。お医者さんに

「昨日の夜、何を食べましたか?」

と聞かれ

「麻婆豆腐です」

と答えた。

「麻婆豆腐を食べる前に胃に違和感ありませんでした?」

と聞かれたから

「ありました」

と答えた。そりゃ胃壊すよ・・・みたいな顔をされた。聞かれてもいないのに

「いや、今まで胃壊したことなかったから分からなかったんですよ」

と言い訳をしたが、流石の僕も声が小さかった。