第397回:天理合宿①

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東京選手権が終わった次の日の月曜312日から金曜16日まで、天理大学での合同合宿にチームで参加した。

前回の記事で、東京選手権をもって、公式戦の現役引退を表明したにも関わらず、何でまた合宿行ってんの?と思われるだろう。何を隠そう、僕自身少し思った。けど、まだ平和カップが残っているし、練習する気力もあると言うことで、会社にわがままを言って連れて行ってもらったのだ。

今回の合宿は、天理大学が主催する関西合同合宿というもので、関西中心の大学・警察などがたくさん集まって一緒に練習をする。基本的に午前中練習・午後練習試合である。

各所属によって合宿参加の日程がズレていたけれど、常時数百人の選手がいた。流石にこの人数では、6試合場作れる天理大学の道場も狭く、全練習が基立ち練習だった。道場のキャパを超えた時の練習システムによく使われる。

それにしても今回の合宿では当然、行く方の選手(基じゃない選手)が多すぎて、自分が基になっている時以外、なかなか連続して相手を捕まえることができず苦労した。

午後の練習試合には、僕は出なかった。もう引退するっているのに、今さら練習試合は要らないという判断だ。それで審判をした。いちおう自分なりに感覚を固定して、しっかりと審判したつもりだけど、身内の試合の審判はなかなかに難しい。パークの選手とは、自らの身を持って柔道スタイルを熟知しているが故に、場面場面でやろうとしていることが手に取るように分かる。だから“待て”や“指導”を取るタイミングをどうしようかと頭を悩ませた。それでも、いつもとは違う立場でみんなの柔道を観ると、「ここでもう一回攻めてくれたら指導取れるのに」とか「その組み方は印象悪い」とか、感じることもあって面白かった。