第499回:夏が来る

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人々の行動が激減して、ありとあらゆるイベントや行事が無くなって、「なんだか時間が止まってしまったみたいだね」とか、「今年一年は歴史上、失われた一年になりそうね」なんて半ば格好つけた感想を持っていたけれど、どうやら地球は止まっていなかったようで、今年もちゃんと暑い季節がやってきた。

想像に難くないと思うが、僕は暑がりだしかなりの汗っかきだから、この季節はあまり得意ではない。今住んでいる家の普段はベッドルームとして使っているロフト部分はサウナ状態でデッドスペースと化し、仕方がないから下のソファベッドで寝ることになる。出勤で汗をかいて、仕事を始める時にはすでにドロドロになっている。外を走ればTシャツかタンクトップの形で日焼けするし(特に今年はマスク型に焼ける可能性が高い)、すぐ靴が臭くなる。まったく息苦しいったらありゃしない。

それでも僕はこの季節が嫌いではない。得意ではないけれど嫌いではない。なぜか分からないけれどワクワクする。楽しいイベントごとを想像するだけで楽しい気持ちになってしまう。どうせ9割方は実現することもなく3ヶ月後くらいには、Mr.Childrenが歌っているように「期待したことなど何一つ起きなかったな」と夏を振り返るのだけれど。

例によって今は仕事の仲間や柔道関係の友達と「梅雨が明けたらバーベキューしたいね」なんて話だけはしている。バーベキューなんて、ただでさえ相当の計画力と行動力が必要なイベントで、今年はさらにコロナの壁を越えなきゃいけない。実現したら奇跡に近いのだが。がんばろ。