第518回:ご近所トラブル②

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おそらくこの気持ちのいい季節、お互いの家が窓を開けているというのも大きな要因かもしれないが(最近は対策として閉めて寝るようになった)、それにしてもなかなかのボリュームである。夜は敵も早く寝るようで、あまり聞こえてこないのだが、その分朝が早い。だいたい毎朝6~7時に数回攻撃を仕掛けてくる。平日の朝はだいたい僕も6時くらいに起きて走るか勉強するかだから、まぁ許せる。しかし遅くまで仕事した次の日や休日なんかの「8~9時くらいまで思いっきり寝てやろう」という朝に(週に3日くらい)それをやられると、まぁイライラする。

自分で言うのもなんだけど、いろいろな人の教育のおかげで、僕は比較的常識的だし、社会性も協調性もある人間のはずだ。カッとなって衝動的に何かしてしまう、いわゆる”すぐキレる”若者ではない。しかしこの生活が2-3ヶ月続き、自分のQOLが著しく下がってくると相当のストレスだ。敵と同じ音量で「うるせぇ」と叫んでやろうかと何回か真剣に葛藤した。冗談ではなく真剣に。近いうち、悪い意味でタイミングが合った時、僕は間違いなく叫んでしまう。そのレベルに達している。

今、なんとか自分にブレーキをかけているのは、「自分が子供を育てるということに対して全くの無知である」自覚だ。もしかしたら、あれくらいの年齢のガキとはそういうもので、親にはどうすることもできなくて、その泣き声に悩まされるのは住宅街に住む者としては宿命なのかもしれない、という可能性が否定できないから。苦情を入れたり、増してや大声で対抗するなどすれば、こちらの方が非常識で心の狭い人間だと思われるのではないか、という気がするから。

何れにせよ、最近はこれのせいで完全に参ってしまっている。僕が今住んでいる家の構造が「とにかく女子ウケ悪い」ということに気がついて、来年の夏が来る前に引っ越しを考えていたのだが、早める可能性も着実に高くなっている。