第520回:鬼滅の刃デビュー②

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観終わって思ったのは「世間の異常なほどの盛り上がりは、やはり”異常”だ」ということ。つまり、「そんなにか?」という感じ。

つまらない訳ではないけれど、今まで少年ジャンプで連載されてきたいくつもの漫画とパターンが似てる、というかほぼ一緒なのである。ナルトで言えば忍者、BLEACHで言えば死神、D.Gray-manで言えばエクソシスト的なものが、鬼滅の刃ではお侍さんだ。それぞれに組織があって、ナルトでは五大国、BLEACHでは護廷十三隊、D.Gray-manでは黒の教団的なものが、鬼滅の刃では鬼殺隊だ。入隊において試験的なものがあって、強さによってランク付けされるのも同じ。でもって敵は、ナルトで言うとダークサイドに堕ちた忍者で、BLEACHでは悪い幽霊で、D.Gray-manでは悪魔で、鬼滅の刃では鬼だ。敵には敵の組織があり、一強のボスがいて、メンバーにはランクがある。考えれば考えるほど、同じではないか。

余談だが、比べる漫画がどれも10年くらい古いものばかりなのはご容赦願いたい。僕が熱心に少年ジャンプを読んでいたのは、中学生くらいの頃の話。その頃は毎週月曜日の発売をちゃんと心待ちにし、朝の青梅駅のキヨスクで買って、通学の電車で読んでいた。たまにワンピースとかに泣かされて、一人電車で泣いている大きい中学生だったのだ。

そんな訳で、現時点で僕がむりやり導き出した分析は、「きっと今の少年漫画には、他に抜けている漫画がない故に、みんなが”鬼滅の刃”に集中してしまった」である。結論。堂々と胸を張って周囲の人にオススメはしない。

とは言え、せっかくアニメを全部観て、せっかく権利を得たのだから、機会があれば映画の方も観てもいいかな。また、完結の単行本が発売されて、どこかで一気読みができるようになれば、一度ちゃんと読んでみよう。