第572回:柔道納め

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年末の休みに入って、特にやることもなかったから久しぶりに柔道をした。朝から自転車を走らせて、パーク24の道場にお邪魔した。柔道着に袖を通すのは、今年の4月頭、全日本体重別選手権の付き人をやらしてもらった時以来だ。およそ9ヶ月ぶり。そう思うと、小学校1年生、7歳から柔道を初めて、現役中はもちろん、27歳で引退してからも、これだけ長く柔道をしなかったのは初めてだと思う。一瞬、帯を結ぶ時に、「あれ、どうやるんだっけ」なんて思ったり思わなかったり、とにかくかなり久しぶりの柔道だった。

この前、柔道の早慶戦を見ていたら、何となくまだ自分もバリバリできるような気になって、臨んだ訳なのだが、まぁ酷いものだった。乱取り1本やっただけでとにかく指が痛い。痛くて道着が持てないから組手でケチョンケチョンにされて、軽くコテンと転ばされる。技に入っても「ポスッ」と音が聞こえてきそうなくらい軽くて威力がない。幸い普段から走っているおかげで息が上がって仕方がない、ということはないけど、とにかく何もできなかった。とっくに引退した身として、当たり前ではあるものの、何だか少し落ち込んだ。

やっぱり柔道は趣味でやるものではないし、増してや実業団の練習には行くものではない。プロなのだから当然だが、みんな強すぎて、自分がどのくらい弱くなったのかもよく分からない。だから今度は慶應の練習に行ってみて、アマチュアの中で、自分がどのレベルにいるのかを確かめてみようと思う。それでまたボコボコにされたら、もう柔道はやめておこうと思った。