第629回:街とその不確かな壁

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僕の感覚的として、さほど話題になっていないような気がするが4月13日に村上春樹の新作が出版された。タイトルは”街とその不確かな壁”だ。ニュースによると6年ぶりの長編小説とのこと。前回は2017年の”騎士団長殺し”ということになる。そう言われると「”騎士団長殺し”ってどんな話だったっけ?」というくらい、ずいぶん久しぶりなことだ。

6年も空いてしまったから僕としても自分が村上春樹ファンだということを忘れかけていたけれど・・・そう、僕は村上春樹の比較的強めのファンだ。15歳の時、初めての村上春樹で”海辺のカフカ”を読んでハマった。高校の国語の授業で5分間読書というちょっと幼稚な企画があって、そこで適当に手に取ったのがキッカケだった。5分間が終わっても、授業そっちのけで読んだ。小説の主人公がちょうど15歳の少年だったこともあった。「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年にならなくちゃいけないんだ」というセリフに、「俺もなろう」と思ったのを今でも強烈に覚えている。

それ以来、基本的に彼の小説は全て読んできた。好きなものは何回か読んできた。文章だって頑張って真似てみたこともある。ユニクロが村上春樹コラボTシャツを発売したら、絶対に全部は着られないのに5種類くらい買った。比較的強めのファンだ。

そんな訳で、僕はこの”街とその不確かな壁”を発売日くらいにAmazonで新品購入した。しかしまだ読んでいない。個人的にゴールデンウィークの最後の方まで、根詰めて勉強しないといけない用事があり、これを読むのはそれが終わってからと決めている。今これを書いている机の斜め前、本立てに未だ”不確かな壁”としてそびえ立っている。

予め言っておくが、ゴールデンウィーク明けからしばらく僕は村上春樹モードに入る。やたら”やれやれ”と言いたがり、何を言うにもグラウンド3周分くらい周りくどい言い方になる。いや、楽しみだ。