第636回:厚底 真デビュー

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梅雨のランニングで雨に降られ、仕方なく靴を洗濯するのだが、なかなか乾かない。大概は生乾きの靴を我慢して履くのだが、この前ふと思い立って”厚底シューズ”を卸してみた。2年前くらいに誕生日プレゼントでもらったのだが、厚底は寿命が短いと聞きマラソン大会への出場が決まるまで暖めておこうと靴棚の奥に封印していた厚底シューズ。そういえば来年の東京マラソンには出るつもりだし(もちろん当選すればの話)、そろそろ実践練習を開始しても良い頃だと思ったわけだ。

最初の一歩から違いはハッキリと感じられた。”なんとなく”のレベルを超えて、足の裏でちゃんとムニュムニュを感じる。そして底の丸みそのままに、足裏の重心移動がスムーズに感じられる。走る時、踵から着地して土踏まずを通して指先に重心移動していくのだが、その流れが自然、と言うよりもはや強制的に移動させられているような感覚だ。普通の靴だと重心移動を意識して、踵よりも気持ち土踏まずくらいで着地していた気がするがそれが不要。伴って一歩一歩の間隔が少し広くできる気がする。加えて底が厚くて柔らかいから思いきり踵から着地しても足への負担が軽い。足首と膝の心配をせずにどんどん踏み出せるわけだ。走りながら、そんな理屈っぽいことを考えて、勝手になるほどなーと納得していた。僕みたいな素人ベースで、ハッキリと体感するレベルで違いが分かるんだから、トップ選手たちが軒並みタイムを縮めたのも納得だ。技術の進歩というのは恐ろしいものだ。柔道もそのうち道着にイノベーションが起きたりして。起きないと思うけど。

厚底シューズの寿命はだいたい600~700kmらしい。最近の僕は1ヶ月あたりだいたい150kmくらい走っているから4~5ヶ月の寿命だ。ちょうどマラソン本番前に2代目に買い替える感じだろうか。しっかり練習して良いタイムで走れるよう頑張って行きたい。