第641回:甲子園優勝
さっき、慶應義塾高校が甲子園で優勝したらしい。当然ながら一生懸命に仕事をしていた僕はリアルタイムで応援していた訳ではないが、数人の柔道関係の知人から「おめでとう!」的なメッセージをもらって知った。慶應に縁の薄い強い方の柔道界からすると、良くも悪くも”藤井=慶應”的なイメージがあるらしい。だからとりあえず僕に「おめでとう!」と送ってくるのだ。しかし一回冷静になってみよう。僕は東海大相模高校の出身で慶應義塾高校の出身ではない。それこそ、よく分からない適当な高校出身で慶應大学に入っていたら、多少は”母校の優勝”的な気持ちになれたのかもしれない。しかし東海大相模高校だって、下手に野球強豪校である。だから、慶應の優勝が母校の優勝だとは感じられないところが大きかった。
さて、改めて今回の慶應の優勝について話をする。柔道を含むその他ほとんどの高校スポーツに比べて、高校野球は異常なほどチヤホヤされているから、個人的な嫉妬と僻みで野球部は好きではないけれど、やっぱり優勝は凄いし偉いと思う。この成績に素直に敬意を示したい。
それでも敢えてケチをつけるなら、今回の慶應の活躍にかこつけて世間が注目しているポイントだ。髪の毛が長いとか短い練習時間とか風通しのいい組織とか、慶應が今回勝っただけで、完全に慶應のやり方が正しいという称え方をしていることには違和感を感じる。だって107年ぶりの優勝だぜ?この数字だけ見れば、慶應のやり方だと100年に1回しか優勝できないんだぜ?だから、今年勝ったからって、それが正しいと思うのは危険だ。個人的には、甲子園常連校、特に上位常連校、いわゆる常に強い組織を作っている学校のやり方を見習う方がよほど現実的と思うけどな。
世間にはケチ付けたけど、まぁ改めて優勝は凄い。おめでとう。