第699回:ふるさと納税
数回前の記事で「貯金しているなんて馬鹿だ、投資せよ」的な偉そうな講釈をたれといて、今さらこんなことを言うと笑われてしまうかもしれないが、僕はまだふるさと納税をしたことがない。やらないと、と思って、勉強はしたし、何度も挑戦しようとWEBページを覗いたりしたものの、実際の納税まで漕ぎつかず今に至っている。「今年こそはやるぞ」と硬い意志のもとこの前ついに“さとふる”のアプリをダウンロードして、アカウント登録して具体的な返礼品選びを始めた。
しかしこの返礼品選びもなかなか決め手に欠けるもの。そしてついつい後で選ぼう、と後ろ回しになっている。余計なものを持たず、アセットライトに生きていきたい僕としては確実に消費orヘビーユーズするものを選びたい。アプリを眺めていると、ランキングで上位に来ているのは魚介類・肉類だ。確かにいつかは消費するだろうけど、僕は家でご飯食べることがさほど多くないし、大きな冷凍庫も持っていないから不安が残る。冷凍庫に入りきらない分を2-3日のうちに食べ切ろうとして無駄に暴食してしまう絵が眼に浮かぶ。となると、やっぱり米になるのかな。米ならいつものペースでも、大体1ヶ月弱で5kgくらい消費するし、常温でそれなりに日持ちもする。とは言え、納税額をフルで米に注ぎ込むと、結構大変な量になりそうだ。他のもの、しかもしれなりの値段のものもやっぱり必要だ。
そんな細かい悩みを会社で後輩の女の子に話したら、「もらうもの選ぶなんて簡単じゃないですか!」と怒られた。「返礼品サイトなんて眺めてたら、片っ端から欲しくなりません?」と。
「いや、もらっても消費しきれなさそうだなーと思って・・・」と弁明すると、
「藤井さんって、余計なものついつい買っちゃうとか、少し贅沢な買い物するとか、ないんですか?」と聞かれた。
「ない、確実に使うものしか買いたくない。しかも下手に良いもの買ってしまうと勿体無くて使えない。根っからの貧乏性かもしれない。」と答えると、
「分かり合えないですね」とため息吐かれた。僕の悩みは一般に“分かってもらえない”らしいことを知った。