第770回:歌舞伎②
兎にも角にも、何を言っているのか分からないと話にならんということで、二本目の前に同時解説機みたいなのを買って、それをイヤホンで聞きながら連獅子に臨んだ。せっかく解説を買ったのに、というところだが、連獅子は会話というより動きの演目だった。頭につけた獅子の長い尾(なのかな?)を振り回す映像は確かに見たことがあって、それを生で見たという感じ。それ以外のいわゆる舞の部分は、本当に申し訳ないが、凄いのか凄くないのか、全く分からなかった。
二本目で完全に心の折れた僕は、「歌舞伎というものがどういうものが、なんとなく分かりました。とりあえず見たことがある、とは言えるようになりました。」ということで、三本目の途中で失礼した。三本目の浮かれ心中は、コミカルで、比較的現代語に近しい言葉を使ってくれていたから、そこそこ楽しめたが、4時間半の最後に持ってこられても・・・と思った。
見てみて、正直に思うのは「なんであれば人気なのか分からない」だ。もちろん僕に芸術性のかけらもなく、芸術を生み出すことはもちろん、芸術を受け止めて理解する・感動する力が圧倒的に不足しているのは自覚している。が、それにしても、だ。
さらに付け加えるならば、あれを4時間半、言葉も意味も分からずに見ていられる人が大勢いるならば、柔道だって見にこれるんじゃないか?などと思った。礼儀もルールもあんまり分からなくたって、なんとなく日本ぽいし、少なくとも動きがあって退屈しない。言い方を変えれば、マーケティングの仕方によっては柔道だって人気スポーツになれるかもね、と可能性を感じてしまった。
40歳じゃとてもまだ無理だ。50歳か?いや60歳くらいになれば、歌舞伎の良さも分かるのかも知ればいが、とりあえずもういいかな・・・。ごめんけど。