第792回:悪いところ
相方が、「この前友達と、岳さんの悪口で盛り上がっちゃった」と言ってきた。ほう、いい度胸じゃないか、と内容を聞いた。
「なんでもトレーニングで解決しようとする。こっちが、体調悪いとか肩こりひどいとか転んだとか、なにを言っても、トレーニングすればなんとかなる、って言ってくる」と。
心当たりがありすぎて笑ってしまった。確かに僕は、なんでもトレーニングで解決できると考えている系男子だ。流石に“なんでも”は言い過ぎだけど、“大抵のこと”は解決できると信じてやまない。
勝手に信じているのはいいんだけど、問題は、それを人に言うかどうか、だ。若かりし頃の僕は、もっと尖っていたし生意気だったから、自分からそれを人に押し付けるところがあった。「鍛えよう」と。それについて来られずに、離れて行った人もたくさん。流石に30歳を超えたあたりからは、自分から押し付けることはなくなった。普通の人に、アスリートの考えを押し付けるものではない。とうてい理解できないし、ついて来るのは到底無理だということを学んだ。それでも、何か相談されたり、質問されたりすると、正面から「そんなん、トレーニングすればなんとかなるんじゃん?」と言ってしまう。相手がそんな答えを求めていないことを、薄々分かっていながらも、そう答えてしまう。「そもそも、そんな答えを求めていないなら、僕に相談して来るなよ」とまで思ったりもする。偏屈。
もう少し歳をとって、40歳くらい超えてくる頃には、優しく「大変だね」と、「そうだね」と、答えられるオジさんになれるだろうか。なっていないと偏屈ジジイまっしぐらだ。人間関係むずい。