第678回:三代目自転車①

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ある日の夜、仕事終わり、いつものようにジムのお風呂をいただこうと自転車に乗ったら、パンクしていた。何か尖ったものを踏んだとか、勢いよく段差を乗り越えたとか、そういう問題じゃない。素人の僕の目から見ても分かったが、タイヤの寿命だ。グリップの凹凸がほぼ無くなって久しいし、その平になった表面には全体的にヒビがたくさん入っていた。この時パンクしたのは後輪だったが、前輪もいつ逝ってもおかしくないように見えた。

自転車なしの生活は1日たりとも耐えられない僕は、仕方ないからこの日のジムを諦めて、そのまま行きつけのアサヒ自転車に駆け込んだ。そして何となく分かった上で、「これはタイヤ自体を交換した方がいいですよね?」と聞くと案の定「そうですね」と言われた。加えてブレーキのパッドも擦り減り切っていて、もうほとんど残っていない状況とのこと。確かにブレーキが緩くなったと感じてからも久しい。店員さんとテンポよくそんな会話をした後、見積もりを出してもらうと、タイヤ2本とブレーキパット2個の交換で21,000円を提示された。

この自転車は僕にとって、いわゆるちゃんとした自転車の二代目だった。初代は2015年末から2020年2月まで、この二代目は2020年2月から現在に至るまで4.5年弱連れ添った。こいつもかなりヘビーに使ってきた自負がある。おそらく1日平均4-5kmは乗ってきたはずだ。ザッと計算すると6,000-7,000kmくらい乗ったことになる。細かく見ればギアは錆び始めていたし、どこかにぶつけたのか少し歪んでいる。サドルは穴だらけで、雨が降ると中のスポンジが濡れてなかなか乾かない(その時は乗るたびにズボンが濡れて、お漏らししたみたいになる)。物持ちが良いことで有名な僕でも、もう見捨ててもいい頃合いだと判断した。初代自転車がだいたい10,000円/年償却だったのに対して、今回二代目をこのタイミングで廃棄すると8,000円/年償却だったことになる。初代に比べて少しは大切に使ったということで及第点だと思った。