第710回:仙台旅①

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この前の3連休の週末、2泊3日で仙台に行ってきた。会社の、直属ではないけれど割と仲良くしてもらっている女の後輩の結婚式で。

金曜日の夜、17時ちょうどに仕事を終わらせて五反田本社から旅路に。山手線と東北新幹線に乗って、19時過ぎには仙台に着いた。これまでの人生、西・南の方に行くことの方が圧倒的に多かった故、全然感覚がなかったのだが、仙台って2時間強で着くらしい。思ったより全然近い。要は名古屋くらいものだと認識した。

この連休は、みなさんご存知の通り、日本列島を寒波が覆っていた。東京もなかなかの寒さだったけれど、仙台はちゃんと東京より1~2段階寒かった。金曜日の夜、雪は降っていなかったけれど、ところどころ道路脇に溶け残った雪の塊があった。僕にとっては、この冬初めて見た雪。自分が北に来たということを実感した。いちおうちゃんとしたものを着ていこうと、数年前に買って数回しか着ていなかったちょっと良いダウンを着てきた。正解だった。

大浴場が付いているという理由だけで適当に選んだビジネスホテルに荷物を置く。同じく結婚式に出席する友達たちは次の日、つまり当日に仙台入りするとのこと、一人だ。一人だということはこの日の昼に会社で知った。「あれ、今日誰も行かないの?」という感じ。ちゃんと認識合わせをしないで勝手に新幹線やらホテルやらを取ってしまったというわけだまぁそういうこともあるよね、せっかくだから一人で楽しんでやろう、と夜の街に繰り出した。

仙台で遊ぶと言えば、の国分町にブラブラ歩いて行った。仙台に住んでいたことのある人から予め聞いておいた国分町から少し外れたご飯屋さんに行こうと心を決めつつも、一回全体を見ておこうとメインストリートをウロついてみた。けれどキャッチが多すぎて一瞬で嫌になった。ノロノロ・キョロキョロ、通りを3mも歩かないうちに若い男の子が「居酒屋ですか?女の子のお店ですか?」などと声をかけてきた。「いや、ただの散歩です」と言って、いなくなってくれるのを期待するも、彼らも仕事だから全く引かない。僕が国分町に詳しくないと見るやいなや、「じゃぁ街を案内する」などと抜かして付き纏われた。心の底から迷惑だった。そんな風に付き纏われながら、ふと周りを見れば、悲しいかなそんなキャッチが、一面ウジャウジャといる。なんならお客さんと1対1の人数比なんじゃないかってくらい、いる。こりゃ一人から逃げ切ったとしても、また3m歩かないうちに次の奴が食い付いてくるに違いない。ワニが大量にいる大きな川の真ん中に身一つで飛び込んでしまったような気持ちになった。