第782回:カヤック④
転覆事件以降は、大きなイベントも変調もなく、ひたすらに漕いで進むばかりだった。遠泳みたいに。無人島のようなところに行ってみたり、防波堤の外側に繰り出してみたり。前もって想像できたような気もするけれど、後半は若干退屈した。全部で3時間の体験だったけど・・・まぁ2時間くらいで十分かな。
これも自分に都合のいい推察だが、僕らは優秀な生徒だったに違いない。腕力もあるし、体力もある。それなりに知恵もあるし、運動神経だって悪くない。だから、出だしでもっと苦労して、進めない・・・曲がれない・・・で時間を使うのが一般的なところ、やたらスイスイ進んでしまったに違いない。
退屈極まり、最後は、最終的な上陸ポイントの近く、足がつくような浅瀬で、今流行りの“夜の踊り子”ダンスを船上でやってみたり、Ozmoで色々撮ってみたりして遊んだ。もはやカヤックはあんまり関係ない。ただの海遊び。
結局3時間の10分前くらいに、「もうお腹いっぱい」と言って上陸し、後片付けに入った。おじさんと二人掛かりでカヤックを小屋まで運んで、シャワーを浴びて。帰る準備をしている時、僕らの面倒を見てくれていたおじさんが、小屋で待っていたもう一人のおじさんに、僕らに聞こえないような小声で「転覆しちゃって・・・」と報告していた。聞いていた方のおじさんも「マジで!?」のリアクション。それを聞いていると、「よほどのことがないと転覆しない」ってのは嘘じゃないんだろう。やはり僕の体重のせいだろうか。まぁ、それも含めて、いい思い出をありがとうでした。今度はSUPがやってみたい。