第88回:柔道漬け

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先週末10月8・9日に日本武道館で全日本学生個人があった。結果はベスト8で何とか講道館杯には出られるものの、またまたたくさんの反省が残った大会となってしまった。まだまだ考えなきゃいけないことがいっぱいある。こっから2ヶ月間くらいは試合続きだ。今週末16日の部内紅白戦から始まって、神奈川県学生大会や港北区大会 ( 出ないけど応援 )、東京二部大会@講道館、全日本学生体重別団体@尼崎、講道館杯@千葉、11月20日の早慶戦まで。凄~く忙しい。全部の試合に調整期間があるからまとまった練習はあまり出来ないけど、試合経験を積んでいく意味ではこの上ない期間だと思う。ただ怪我した場合のリスクは高いし、コンディションを毎回毎回最高に持って行くのも難しい。しっかり集中して、オンオフの切り替えを意識していかなきゃいけない。それぞれ良い結果で乗り越えて、年末年始の合宿や何やらの詰めた練習の中で色々と出るであろう反省を活かし、また来年に繋げていこうと思っている。

昨日12日、国士舘高校で練習させてもらった。私は東京生まれ東京育ちだから国士舘とは小さい時から何かと縁があったけど、訪問するのは中学生の時以来だ。まぁその 「 縁 」 というのはいつも敵縁だったからなんだけど。高校時代は僕自身の全8回の全国大会のうち7回、決勝を国士舘と戦い、関東大会とか若潮杯とか黒潮旗とか決勝は全て国士舘だったから戦った回数は数えきれない。そんな 「 縁 」 だ。( もっと言わせてもらえば今回全日本個人で負けたのも国士舘、超級はベスト4のうち3人国士舘に持っていかれた。 )中学生の時の訪問はだいたい全日本強化合宿 ( 当時でいうとD強化、今でいえばカデ強化 ) での出稽古なんだけど、とにかく周りにいる国士舘高校生たちが怖くて、端っこの方で大きい体を出来るだけ小さくして、目立たないように練習していたのを覚えている。そんなんから考えれば、僕も少しは出世したのかも知れない。歳を喰っただけかも知れない。

国士舘はよく 「 細かいキメやテクニックが優れている 」 とか 「 寝技が強い 」 とか言われる。今回の練習でその根源を見た気がする。練習は3時40分開始でだいたい4時間弱やった。普通に考えればとても長い。しかしこの三分の二は打ち込みや反復の時間だ。「 こうやって国士舘の柔道が出来てるんだ 」 と納得したのはもちろんなんだけど、特に面白かったのは、あまりにも相模と対照的だったこと。相模は練習時間の90%は乱取りだから。ここまで違った二校が全国の決勝でいつも戦っていたと思うとなんだか凄く面白くなった。個人的にはどっちも少しやり過ぎで、ちょうど真ん中くらいがちょうど良いんじゃないかと思ったけどね。

更新:2011-10-15
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳