第9回:長野は平和

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 免許合宿が始まって早くも12日が過ぎた。終盤だ。生活は先週と特に変わらないのだけれど、気持ち的にはだいぶ慣れてきた。朝は宿の目の前の木崎湖の周りを1時間ほど走り、宿の温泉を浴び、朝食後教習所に行って運転をする。夕方には宿から徒歩5分ほどのところにある温泉に行ってサウナで干からびる。毎日のように雪が降る。空気は薄いけど綺麗。飯はうまい。すごく平和。

 24日に仮免試験があり、何とか合格した。運転は間違いなく上達している。それにしてもあんなに緊張したのは、昨夏の奈良インターハイ以来かも知れない。何日か早く教習所合宿に入っていて先輩ぶっていたヤンキー ( っぽいけど実は良いヤツ。最後ちょっとだけ友達になれた ) たちも卒業してしまい、今では私たちが先輩面している。新しく入ってきた人がエンストしてしまっているのを見て、「 あんな時代もあったな 」 と微笑むこの頃。

 20・21日に日本武道館で春の全国高校選手権大会があって、相模の後輩達が頑張った。結果は、大将戦までもつれ込み僅差で負けて準優勝。相模の全国連勝記録はストップした。勝ち続けるということは、本当に難しい。「 三冠三連覇 」 という押し潰されそうなプレッシャーと緊張の中、異様な空気の日本武道館で、きっと精一杯やったんだと思う。何はともあれお疲れ様。負けて良かったなんてことは絶対に無いけれど、後輩たちはこれで、三冠とか連覇とか、そういうプレッシャーからは解放されたと思う。あとは夏の金鷲旗とインターハイまで、色々とキツいだろうけど、心折らずに頑張って欲しい。 決勝で負けたという報告を聞いた日の夜から、ボスに怒られる夢をよく見る。相模柔道部は恋しいけど、負けた後のこの時期には、正直、行きたくないね。 2010/3/28

慶應義塾大学 総合政策学部(2010年 4月入学予定) 藤井 岳