第46回:もうすぐ 『 ノルウェイの森 』 公開だよ

未分類
Pocket

 11月の試合ラッシュが終わって、最近は少しだけ平和な時間が流れている。といっても別にノンビリ休んでいる訳ではない。もうすぐ全日本合宿やら、相模高校の越年合宿やら、慶應合宿もある。試合が無いだけ。次の目標に向けて力を貯める、とても大事な時期だ。

 まだ何十日も先の試合を、常に意識して練習するのは難しい ( たぶん次の試合は来年の全日本選手権予選だろう )。だから試合が迫っている時にはなかなかできないことをする。「 何かに勝つ 」 とか 「 誰かを倒す 」 ではなく 「 自分を強くする 」 ことを意識する。今年の試合を一つ一つ分析して良かったこと、悪かったことを考える。ビデオを見て 「 俺、強ぇ 」 とか 「 俺、情けねぇ 」 とか考える。柔道の組み立て方を見直す。新しい技やリズムに挑戦してみる。課題山積だ。

 こうしてゆっくり自分と向き合えるようになったことは、ここ慶應柔道部に入って良かったことの一つだと思う。常に体力精神力の限界にあって、寝ても覚めても 「 全国制覇、三冠制覇 」 と死に物狂いで自分を追い込んでいた高校時代にはできなかったことだ。逆に今こういうことができるのはあの3年間で培ったものがあるからこそともいえる。こうやって少~しづ~つだけど進んでいる。俺の場合、かなりゆ~っくりだけど進んでいるよ。大きく環境を変えた今年、正月初っ端、あの狭い病室で肺炎&インフルエンザに苦しんでいた時 ( ブログ第1回 「 一月の災難 」 参照 ) には、これからいったいどうなってしまうのか全く見えていなかった。慶應に合格したのはいいけど正直この方向転換が良かったのかどうかメチャクチャ不安だったんね。でも結局良かったんだと思うよ。まだ分からんけどね。

 波乱万丈の2010年 ( 波乱万丈でなかった年なんてないんだけどね ) も残すところ3週間。さぁ、もうひと頑張り!

慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳