第48回:一進三退

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 21日、12月の全日本合宿が終わり、何とか慶應の寮に帰ってきた。日吉に立つのがもの凄く久しぶりのような気がする。何とも言えずほっとする。でもって、22、23日は慶應柔道部の忘年旅行で箱根へ行き、温泉で合宿の疲れを癒してきた。

 全日本合宿、今回はジュニア+カデ ( =20歳以下の強化選手 ) とドイツジュニアチームの面子で、NTCで、1週間。毎度のことながら、死ぬかと思った。毎日、朝走って、午前と午後3時間ずつの練習をこなす。いつもは寝技の補強とか、打ち込みとかの基礎反復練習が多いんだけど、今回は乱取りが主体だった。寝技と立技合わせて1日平均50本くらい乱取りしたんじゃないかな。1日50人と戦うって、よくやるよね。
 とにかく毎日毎日動けなくなるほどキツい。けど、ここで頑張ってやる気を見せないと、「 なかなか結果を出せない 」 俺みたいな選手はすぐに強化から外されてしまう。だから歯を食いしばって涙チョチョ切りながら頑張る毎日。
 そんな中で俺を頑張らせてくれたのは 「 1月からシニア強化に昇格 」 という知らせだった ( そもそもジュニアの試合が全部終わったこの時期の俺たちがまだジュニアの合宿に参加しているということ自体ちょっと恥ずかしいことなんだけど )。昇格の通達があった時は嬉しかった、けどビビッた ( ている )。シニア・ナショナル強化選手の中では、間違いなく俺が一番弱い。正直、乗り越える自信はない。まぁそんなこと言ったって、これから先はその世界で戦っていかなきゃいけないんだから。仕方ない。死なない程度に、死に物狂いで頑張る。

 「 柔道 」 を一歩前に進めて、「 学業 」 を三歩くらい退けた一週間でした。

 2010/12/23

慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳