第71回:2年間

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大学に入学してから2年間。たくさんのことを勉強して、色々な経験をして、笑ったり、悩んだり、時には立ち止まったり、進んだり。今までの自分が本当に大きく大きく変わった2年間だったと思う。今思うとずっと柔道だけの世界にいて、将来の不安は少なからずあったと思う。先輩達は、なかなか就職が決まらず大変な思いをしていたのは知っていた。きっと柔道だけじゃ今の社会を生き抜くのは厳しいことなんだろう。と人一倍、高校の頃から感じていたと思う。高校2年生の夏に難病の症状のようなものに突然、襲われ検査入院の結果、柔道をすることができなくなってしまった。自分は特別、勉強が得意なわけではない。高校に進学するときも体を動かしていたいという思いとスキー実習、ダイビングが出来るからという安易な理由でスポーツ科クラスに進学を決めたくらいだ。だから柔道ができなくなったときは本当に辛かった。試合に勝つことが自分の生きるモチベーションであったと気付いたくらい生きる価値を見失った。そのときのことは正直あまり覚えていない。ただ生きる価値とかモチベーションを誰よりもがむしゃらに欲していたことは覚えている。このときは大学受験を考えないといけない時期だった。正直、最悪のタイミングだと思った。本来であればスポーツ推薦のはずだが、柔道ができなければ推薦なんて貰える訳が無い。そして私は将来のことを深く考えるようになった。これが私の生きる価値、モチベーションになっていたと思う。そんなときに自分を変える大きな転機が訪れた。あれは今でもはっきり覚えている。リビングで寝っころがっていたときに母が「慶応看護AO入試あるみたいだね」この一言が私の人生を大きく変えることになるとは、誰も思わなかったと思う。つづく。

更新:2014-02-14
慶應義塾大学 看護医療学部 (2012年4月入学) 三浦高介