第93回:新幹線から見る職人技

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先日久しぶりに新幹線を利用する機会があった。
東京から郡山往復だったのだが、福岡出身の私にとって上京した当時は(今もであるが)JR東日本の新幹線車両が物珍しかった。
最近ではこのブログにも記事を書いたことがあったが東日本パスを利用して仙台、軽井沢、新潟とあちこち新幹線で行ったのもあってある程度の車両を利用することがあったが、JR東日本らしさがあり個性的で面白い。

■第34回:東日本パス日帰り旅
http://you2.jp/ao/seido_034.htm

その中でも総二階建てで話題になった車両がある。E4系だ。
この車両は総二階建てという何ともすごい構造になっていて運べる乗客もものすごく多い。また、前面の顔が個性的で鉄道ファンからは「カモノハシ」「巨大イカ」とか言われているらしい。複雑な曲面で構成されている前面は見応えがある。新幹線は0系の団子鼻の時からそうであるが機械にも作ることの出来ない複雑な形状をしており、日本の物作りの真骨頂といっても過言ではない。

思わずその複雑な形状が分かるような写真をiPhoneで撮ってみた。うーむ、設計図無しでモニュメントとして1つ製作するのはひょっとしたら偶然出来上がるかも知れない。しかしこれはれっきとした鉄道車両なのだ。設計図があってそれに沿って同じものを製作していくのだから本当に神業としか言いようがない。世界中でもこんなに複雑な先頭形状をした鉄道車両って無いのでは無かろうか。N700系もまたしかりである。

日常生活で視野に入ってくるものにも気を留めて見るとまた違った世界が見えますよ。

【写真】=JR東日本のE4系を東京駅にて

更新:2012-01-23
慶應義塾大学 法学部政治学科 井上貴史