第138回:メキシコ学生駐在員便り~車のドアはそっと閉めよう~

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ホストファミリーの車に乗り込み、
いつも通り「バタン」とドアを閉めたら驚かれ、笑われた・・・。
何事だろうと思って聞いてみると、
日本人は必ずドアが壊れるかのように思いっきりバタンと閉める人たちだと言われた。メキシコではそれは良くないのでそっと閉めるように学んだが、そんな所に文化の違いがあるとは思わなかった。

韓国でドアにスポンジを付けたまま走っている車が多くて驚いたこともあったが、メキシコのドアの閉め方の違いも文化の違いだろうか。他の中米諸国に関しても調べてみたくなった。

他にも盗難や強盗のリスクを本当に真剣に考えている点が日本人とは全く異なる。バッグに入っていても貴重品は乗車中でさえトランクに入れたほうが安全だと入れて隠してくれたり、運転中も全てのドアをロックして強盗等が無いように最善の注意を払っている。このようなリスク管理というかそもそもそういった想定をしなくて良い、出来ないのが日本人で大きな違いだと感じる。

フォルクスワーゲンの”ニュー”ビートルよりもビートルが圧倒的に多いであろうこの国でのクルマ文化の違いを垣間見ることが出来た。そしてまたニュースではメキシコに自動車新工場新設のニュースが。この国の自動車産業はどこまでも可能性を秘めている。
10年後、50年後のこの国を走る車の光景が少し気になった。

メキシコではドアはそっと閉めるようにしましょう。

更新:2012-12-06
慶應義塾大学 法学部政治学科 井上貴史