第139回:メキシコ学生駐在員便り~接触事故の対処法~

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メキシコでは交通ルールが無いかのように車が縦横無尽に走っており、
「メキシコで運転出来れば世界中どこでも運転出来る」
と言われているくらいだ。そもそも運転試験が存在しない。300ペソを支払えば得られるもので日本の自動車学校の話や約30万円だという話をしたら大変驚いていた。

ウインカー出さないのは当たり前、車線はあってないようなもの、青信号に変わった瞬間に発信しないと後ろからクラクションの嵐・・・

アメリカ・ロサンゼルス、日本で運転経験があるがもちろんこんなカオスな国は見たことが無い。

そんな国で乗車していた時に接触事故に巻き込まれてしまった。元々すれすれでみんな走っているのに当たらない方がおかしいし、多少はぶつかる覚悟で運転しているかと思えばそうでも無かった。後ろからほんの少し接触があったのに気づき、クルマを停めてとりあえず話をする。幸い近くに警察がいたのでおさめてくれるかと思いきやその場で交渉を始めた。すった修理代を当てたほうから受け取るためである。当てたほうのトラックの運転手のおじさんはどう見てもお金を持っていそうな雰囲気では無かったのもあり、全然お金を持っていないと言い張り口論気味に話していたが、100ペソと200ペソの隔たりからだいたいこちらの主張の200ペソ近くの現金をその場で受け取って終了。

保険は強制では無いので貧しい人は入っていないのだとか。しかも保険に入っていて請求すれば相手から直接現金で受け取ったのの5倍から10倍受け取ることは出来るが、クルマを1週間ほど預けなければならず手続きが大変面倒なためにそのような事は基本しないのだという。

警察も両者の合意を支払いを見届けた上で、その後はお互い文句を言わないというルールで交渉をやっているのだとか。お国柄というか日本人にとっては驚くことばかりでした。接触事故を起こした後に逃走することもしょっちゅうあるということで少なくとも相手の免許証だったり、車のナンバープレートの確保が重要なようです。

くれぐれもメキシコでは交通事故に気をつけて下さい。

更新:2012-12-06
慶應義塾大学 法学部政治学科 井上貴史