第23回:慶應SFC AO入試の志望理由書3

志望理由書対策の第3回目です。

 

何故SFCかを押し出す必要はあるか?

自分のテーマと結びつけて、さらっと「~~。だから私はSFCが必要なのだ。」とだけ書いておけばよいと思いますが、基本的にどんなテーマにおいても従来の個別学部では対処しきれないことが多いことから、「学際的」であることを極端に意識せずともOKです。

例えば以前も書きましたが、たとえ「将来は弁護士など法律家になりたい!」と通常ならば法学部が適しているような志望理由でも、

「私は従来のような法学部の中で法学を学ぶのではなく、創造的なカリキュラムを導入し、多種多様な個性をもった人が集まるこのSFCの中で法学を学びたい。けれども法学の専門性を高めるためにSFCとは別にロースクールに通うことも考えている。また、様々な分野や考え方にふれる中で、『罪なき人を救いたい』という私の最終目標を達成する職業が法律家でないと判断したならば、積極的な進路変更も考えている。」

といったようにSFCの個性を結びつけて志望理由書等に表していけば大丈夫です。ただ、必ず以前の記事「慶應SFCとは?」や今の大学パンフレットやカリキュラム等を読んで、大学の理念に反することやありもしないことを書かないようにしましょう。

ちなみに、「学際的である」という言葉にとらわれて、「私は~をするために、経済と法律を学びます。」とただ単に複数分野の学問を実行します!というのではSFCの理念を誤解しています。何故あらゆる分野の学問が用意されているかの理由の一つとして、思わぬ分野からのアプローチにこそ問題解決の糸口が存在しているというものがあるからです。

つまり、ある程度「これこれの授業を履修します、こういった学問を選択する予定です」と決めておくのはよいことですが、例えば外交問題をテーマにする人であっても「視野を広げるため全く関係ない『自然環境』の授業なども履修しようと考えています。さらに様々な専門を持つSFCの学生や教授と触れ合う中で、新たな領域からのアプローチを探っていきたいと考えています。」といった柔軟な姿勢を見せておくことは必要となります。

普通のAO対策本ならば、志望理由書の対策といえば「このような文章構成にしなさい」「各学部でのアピールの仕方」を浅く広く書いていることかと思われますが、最難関であるSFCのAO入試においてはそれ以上のことが求められます。

むしろ文章構成が上手い、ということはあくまでも一つのツールであり、“それ以上のこと”によって合否が決まるといえるでしょう。

“それ以上のこと”とはもちろん、他の受験生との差別化。上手い文章構成の書き方などは他の参考書に任せることとして、ここでは如何に他の受験生と差別化していくか、についてお伝えしていきます。

 

1.テーマによる差別化

志望理由書には主にSFCで何をやりたいのかを書くため、受験生は皆それぞれに自分のテーマをもっています。

例えば私なら~。~さんなら~、といったように。その他合格者は色々なテーマをもっていますが、他の受験生とは違う一風変わったテーマは教授の目を留めることでしょう。

また、新しいテーマというものは、その研究法や解決案も新しく、志望理由書全体にわたって興味深い文章になると考えられます。例えば、
・海苔の可能性の追求
・ディズニーランドに代わる遊園地をつくりたい
・農業、林業、漁業一体となった新たなビジネス展開
・初動付加理論を全国へ広める

などなど。

しかしただの「うけ狙い」と思われてはいけないので、そう思うようになった動機や何故そのテーマを今社会が必要としているのか、ということを論理的に述べ、教授を納得させる必要があります。

ただ、そのために自分のやりたいことを変更するのはただの「嘘」となってしまい、たとえ1次突破しても面接を通過することはないでしょう。

たとえやりたいことがよくあるテーマであっても、これまでしっかりと活動してきた人のほうが、ただただうけ狙いで面白いことをやりたいと言う人よりも説得力があることは間違いありません。

べたなテーマの場合は、後に述べていく、解決案による差別化をおこなってみてください。


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