第18回:言語学(2)
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こんにちは。早稲田のオープンキャンパスが8/1から行われていました。大勢の人がキャンパス内にいて、賑わっていました。
さて、SILS徒然コラム18回目は言語学のクラスの続きです。前回は文学作品におけるレトリックについて紹介しました。今回は、身の回りにあるレトリック、主に広告のコピーで使われているものを紹介します。
毎授業、講師の先生が街中で見かけた広告について話してくださいます。例えば、「ホップが、香る。コク、引き締まる。」ここでは、助詞が抜けています。文法的には、「ホップが、香る。コクが、引き締まる。」が自然です。ここで、「が」が抜けているのは、音を7音でそろえるためです。実際のコピーの方が、リズムがあって読みやすいですよね。
他の例は、「ケータイするGoogle。」これは、私が広告についてのエッセイを書いたときに実際に使用したのですが、ケータイとカタカナで書いたときは携帯電話のことをさします。ところが、ケータイする、と音で聞くと、携帯する、という動詞になります。このコピー一文で、Googleを携帯する、とGoogleがケータイに含まれている、の二つの意味が含まれていることになります。
こんな風に、街中にある広告を違った視点を持って見ると楽しいですよね。実際、この授業を受けてから、私は広告を見かけるたびにどのようなレトリックが使われているのだろう?と考え、電車の時間やホームで待つ時間が楽しくなりました。こういった今までと違う視点を学べるところに大学の授業の意義があるのかもしれませんね。
今回は言語学の授業の続きを紹介しました。次回は、基礎演習のクラスについて紹介したいと思います。
早稲田大学 国際教養学部(SILS) 小林 綾