第44回:美術史

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 こんにちは。春休みに入りました。少し期間に余裕ができて嬉しいです。さっそく、やってきた春休みを堪能すべく、東京で行われている「ターナーから印象派へ」という企画展へ行ってきました。つい先日、新聞で終了まで一週間と知って慌てての美術鑑賞。結果は、行って大正解、です。

 以前から絵画に興味があったのですが、美術展にわざわざ足を運ぼうとすることは今まで特にありませんでした。美術館に行っても、絵の意義がわからないことが多々あり、感想としては「なんか綺麗。こんな絵かけたら楽しいだろうな。」という程度です。それが何故、わざわざ遠くまで足を運んで絵画を観たいと思ったのか。それは、ひとえに今学期選択したArt Historyという授業の影響です。最初は、単位の埋め合わせ、と思って少し興味のあるこの授業をとりました。だから当然最初のほうは「なんか、この授業つまらないなァ」と思ってばかりです。でも学期最後の方では、早く次の週が来ないかなと首を長くするほど楽しみにしていました。

 授業は西洋美術史中心の授業で、チマブエなどといった15世紀イタリアの画家からピカソなどの現代美術までを扱った内容です。芸術運動といえば、ルネサンスでしょ、という知識しか持ち合わせていなかったのですが、この授業を受けたあとでは、有り体な言葉ですが美術の奥深さを少し知ることができました。画家は何を表現したのか、鑑賞者は何が読みとれるのか、どんな点に着目するべきか。一枚一枚の絵には、その時の画家の感情や意思があらわれています。それは、反抗心であったり不安であったり憧れであったりと様々です。そういったことを正確に捉えるのは難しい。でも、捉えようとしてみると少し絵を理解できるようになった気がします。それが、たとえ錯覚だったとしても。この授業の影響力は私の足を美術館へ運ばせるに至るほど大きなもので、本当に収穫の多い授業でした。

 また違う美術展にでも行ってみたいと思います。では、また来週。

早稲田大学 国際教養学部(SILS) 小林 綾