第57回:ボストン美術館展(2)

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 こんにちは。GWは楽しく過ぎてしまいました。さて今回のはSILS徒然コラム第57回目は、前回のボストン美術館展の続きです。

 前回、モネについて書きましたが、私は彼ら印象派の作品が好きです。それは画家の内面が風景の描き方、色使い、筆致に表れているから。同じ景色を見ていても人によってとらえ方は違うのだ、と改めて認識させられます。色使いも明るくてやわらかくて、見ていると気持ちが落ち着きます。この前新聞で読んだのですが、日本人は印象派が好きな傾向にあるようです。私も例にもれず日本人らしく印象派が好きということか。それにしても、なぜ日本人は印象派が好きなのでしょう?不思議に思いませんか。今までの美術史上には、キュビズム、ロマン主義、写実主義など様々な流れがある中で、印象派ばかりが好まれる所以はなんなのか。私が思うに、日本人が慣れ親しんでいる浮世絵の影響を受けているからだと思っています。印象派は浮世絵に影響を受けていて、ルネサンスに確立された遠近法を用いずにフラットにしていたり、アシンメトリーな構図(今までは主に絵の中心に主題が描かれていた)になっています。もともと、日本人は西洋への憧れが強いように感じるので、ヨーロッパの綺麗な景色には魅了されてしまうのかもしれませんね。

 ところで、ミュージアムショップにはいろいろなグッズが置かれていました。定番であるポストカードに、作品集、解説書、スカーフ、クリアファイルetc。そんな中でも私が、これは初めて見るな!と思ったのが化粧品です。ゴッホ、モネの作品で使われている色をモチーフにしたアイシャドウが売られていました。どんなメイクになるのか、想像つかないけれど独創的ですよね。多くの女性客が立ち止まって見はするものの、買わずじまい。売れているのかしらん。ちょっと気にはなる存在です。

 さぁ、帰ろうと思ってグッズ販売コーナーを抜けると長蛇の列が。今度は何事?!と思ったら、帰りのエレベーター待ちの列でした。帰るのにも並ぶのか…。とほほ。それにしても、いい展覧会でした。ぜひぜひ、平日の昼間に行くことをお勧めします。

 それでは、また来週!

早稲田大学 国際教養学部(SILS) 小林 綾