第75回:マスキームの言葉

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 こんにちは。授業がだんだんと本格的になってきて、あくせくしている小林です。 

 さて、今回はカナダの先住民について書きたいと思います。カナダでは先住民のことをFirst Nationsと呼んでいます。私は今、先住民に関する授業を二つ受けていて、一つはバンクーバーに住む先住民の歴史や生活を学ぶ授業です。もう一つのクラスは彼らの言語についてで先住民居住地(the reserve)の中の施設で行われています。

 バンクーバーにはマスキームという部族が住んでいます。事実、UBC(私が今いる大学)の土地はマスキームに属しているらしく、私たちはその土地を借りて生活しているのだ、とオリエンテーションで大学から聞いていました。マスキームの方と大学の教授の二人が行っている授業は、マスキームの使う言語自体を学びます。彼らの言語を実際に使用している人から学ぶ機会は滅多にありません。それに、先住民居住地に行けること自体がすごいことです。彼らの居住地はキャンパスから20分ほど離れたところにあります。普通は居住地に立ち入ることはできないのですが、授業を取っている私たちは特別に許されているそうです。

 一番、最初に居住地を訪れたときの印象は暖かい場所、でした。みんながお互いのことを知っているようで、会えば挨拶をし笑顔を交わしています。初めの授業ではどこに授業が行われる施設があるのかわからず友人と迷っていたのですが、居住地に住む人が車の中から「どこに行きたいの?」と聞いて道を教えてくれました。土地の雰囲気自体も可愛い家が立ち並んでいて、緑が多くほのぼのとできる感じです。この授業がある日は、朝から夜まで授業がつまっているのでくたくたになってしまうのですが、居住地での授業はほっとリラックスできるそんな授業です。

 それでは、また来週!

早稲田大学 国際教養学部(SILS) 小林 綾