第127回:福島で感じたこと 2

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福島で感じたこと、二つ目を書きたいと思います。

私は、こどもと遊ぶだけではなく、お年寄りとともに「グリーンカーテン」を仮設住宅に作る、ということをしました。

グリーンカーテンは、今暑さを和らげる、と話題になっている、ゴーヤなどのツルをはって、部屋の中を涼しくする、というものです。

それを、仮設住宅のところに作りました。

グリーンカーテンを作った仮設住宅は、15世帯しかいない、という小規模な仮設住宅です。

そして、お年寄りが中心です。
というより、お年寄りしかいらっしゃいませんでした。

そんな方々とお話ししながら、ゴーヤを植える作業をしました。

お手伝いというより、作業について教えてもらう、という感じでした。

おばあちゃんの知恵を教えて頂きました。

お話をしていると、皆さんは不安でいっぱいのようでした。

「冬になったら、雪はどのくらい降るの?」

慣れない土地での生活に、皆さんは多くの不安を感じていらっしゃいました。

雪も、大熊町よりも会津は降るそうです。

「雪かきしなきゃなあ」

そんな言葉も漏らしていました。

また、皆さんはあまり車を持っていなかったため、仮設住宅を出ることができないそうです。

そのため、一日中仮設住宅の中でテレビを見るだけだそうです。

そんな方々にとって、今回のグリーンカーテン作りは、とても好評でした。

苗を持ってきてくださった会津若松出身の方、ボランティア、そして大熊町から来た方、みんなで協力して体を動かす、ということは、新鮮だったようです。

私たちにも、「また、来てね」と言ってくださいました。

最後に一人の方が、涙を流しながら、
「大熊に帰りたい」
とおっしゃったことが忘れられません。

また、雪かきの時期にお手伝いしにいこうと思っています。

更新:2011-09-10
慶應義塾大学 総合政策学部 山本 峰華