文系フルコース受験記
「会場には一人で来ていたが、心の中にはいつも支えてくれた人たちがいた。だからこそ、”最後まで自分らしく、全力で、そして楽しんでやりきろう”と思った。」
紫苑さん
普連土学園高等学校
東京大学文科三類 一般選抜 合格

謝辞
大学受験を乗り越えるにあたり、学校の先生方をはじめ、様々な方にお世話になりました。また、共に励まし合った友人達の存在も大きな支えとなりました。心より感謝申し上げます。
第1章 はじめに
皆さん こんにちは。この合格体験記を手に取って下さり、ありがとうございます。東京大学文科三類1年紫苑と申します。私の母校は普連土(ふれんど)学園と言います。中学受験時に東京近郊の女子校を調べた方以外には、あまり馴染がない名前かもしれませんが、130年以上の歴史を持つミッション系の学校です。校名は津田梅子の父であり、青山学院の創設に関わりのある農学者の津田仙によって、「普く世界の土地に連なるように」という願いを込めて考案されました。1学年130人ほどのアットホームな学校で、先生との距離も近く、穏やかな雰囲気が気に入って進学しました。
私たちの学年は、校長先生から「アルプスの少女ハイジのようだ」と言われるほど、元気で朗らかな雰囲気でした。個性豊かで才能のある人も多く、思いやりのある人たちが揃っていて、まるで色とりどりの花が咲く花壇のようでした。そのような友人たちと共に、私は本当に素敵な6年間を過ごしました。大学進学に関して母校では、偏差値も大切にしつつ、それ以上に一人ひとりの希望に寄り添った進路選びを大切にしています。どちらかと言うと生徒は早慶上理のような私大志向が強いため、東大合格者は4年ぶりです。残念ながら私は東大学校推薦型で2次不合格となりましたが、一般選抜に関しては、通塾なしで現役合格を頂きました。自分の受験経験が読者の皆様のお役に少しでも立てたら嬉しく思います。
(以下、常体で失礼します。全5章です)
1-1 私の生い立ち
幼少期から小学校低学年まで、父の仕事で約4年半ニューヨークに滞在していた。日本人学校に通っていたが、多文化に触れる環境や、日本文化を大切にする永住組の家庭の姿を見て育ったことから、次第に日本文化に興味を持つようになった。本帰国後、小学校の図書室で『紫式部の伝記漫画』を読んだことをきっかけに『源氏物語』を知り、十二単の襲(かさね)の色目の美しさに強く惹かれるようになった。そこから日本女性の服飾史に関心を持ち、本や美術館を通じて個人的に探究を深めていった。その結果、「近代女性の装いにおける舶来文化の受容」に関して高校生対象の論文コンテストで入賞した。
1-2 東大志望の経緯
私の女性の服飾史に対する熱い思いとオタクらしさ(笑)を見ていた周りの友達や先輩から、「将来研究職を目指したら?」とよく言われ、「研究職」を将来の夢としてうっすらと考え始めた高校1年の夏、中学受験の時にお世話になった受験のプロの方に、大学受験や今後の進路について相談した。その方は「自分は大学受験の専門家ではないけれど」と前置きしつつ、こう言った。「紫苑さんのオタクっぽい研究熱心さを活かし、研究職を目指すなら、東大を目指してみるのはどうか」「東大を目指して一生懸命勉強すれば、全体の学力も上がって、他の有名大学にも合格できるはず」。この言葉がきっかけで、東大を意識するようになった。
第2章 受験結果と分析
「私には私の勝ち方がある」という、某大手予備校のキャッチコピーに強く共感している。万人に合う受験方法は存在しない。学校の学習を軸にする方法、塾を中心に進める方法、あるいは独学で参考書を友に進める方法もある。その人に合っていれば、どれも正解だ。私の場合、東大合格という目標に向けて、自分の強みと弱みを分析し、どうすれば合格の可能性を高められるかを考えた。その結果、学校推薦型選抜と一般選抜の両方を受験する戦略を選んだ。こうして私は、ある意味で文系大学受験の全てを経験することになった。
2-1 受験校と結果
受験校:一般選抜①私立一般(早慶上など)②国立2次(東大)
③私立総合型受験:早稲田大学文化構想学部JCulP(英語書類・英語面接)
④国立学校推薦型受験:東京大学教養学部
↑第一志望は東大だが、浪人はしないと決めていた。不合格の場合でも、自分の興味ある分野の研究ができる学部学科に進むためにこうなった。受験結果:①②全て合格
③④共に、1次(書類)合格、2次(面接等)不合格
対策方法:①②完全独学、③④専門塾オンライン個別指導☆共通テスト:904/1000点
☆得点開示:第2次学力試験成績 合計:286/440
国語:79/120 外国語:91/120 数学:17/80
日本史:57/60 世界史:42/60
☆東大学校推薦型選抜2次結果 C(不合格・ABが合格)
2-2 一般選抜と学校推薦・総合型選抜を併用できた理由
① 前提としての基礎学力という“貯金”
私は体力的に塾で夜遅くまで勉強する自信がなく、学校と塾で同じ内容を繰り返すのも非効率だと感じため、通塾しなかった。日頃の授業・小テスト・定期テストを大切にして、不足分は解説の丁寧な参考書や問題集を使って自宅で補い、基礎学力という“貯金”をコツコツ貯めた。その貯金をもとに、部活引退後の高2の秋以降、受験系YouTubeの「参考書ルート」を基に、「いつ・何をすべきか」を意識して、受験に対応できる力に変えていった。そのため高3で学校推薦型や総合型選抜に使える時間を確保できた。参考までに駿台全国模試では大体、早慶・A判定、東大・B判定。駿台東大実戦は夏:B判定(数学12点)、秋:A判定(数学0点)。
② 英語力の活用
高1から大学受験を見据えて、得意な英語を活かし、私大一般選抜の当日に英語試験を受けずに済む方式を選ぶことにした。受験当日の体力的・精神的な負担を軽減するためだ。英検などの資格試験で高スコアの取得を目指し、高1~高2では英検、高3でTEAPを受験。最終的に、英検準1級(2525点)とTEAP(382点)を取得。結果として慶應文では英検、上智文(史・国)ではTEAPを利用して英語試験不要にした。そして早稲田文化構想では英検利用型でも受験できた。この戦略を取っていたお陰で、なんとか東大2次受験に充てる時間を捻出できたと思う。
③ YouTubeを使った情報収集
母校は前述の通り東大受験の経験値が豊かでないため、自助努力する必要があった。その際、一番役に立ったのは有名な大学受験系YouTubeチャンネル。自分の目標に沿った様々な有益な最新情報を無料で得られる。なお、メンバーシップや番組運営元の塾には一切加入していないことを追記しておく。
☆私のYouTube活用方法
基本の使い方について。私が全ての動画を見る時間も必要もないため、私の意向を理解している母が、登録チャンネルやお勧めから、気になる動画を選んで視聴(一次審査)。私はその概要を聞いた上で、見る動画を決めていた。高2夏から高3生の受験スケジュールを実感するために動画類を見始めた。このお陰で、高3時、迷わずに自分のペースで1年間を進めることができた。武田塾等で提示される毎月のスケジュールを見ながら、その月にやるべきことを確認し、有益な情報をチェック。その時期に合った勉強法や教材を選びながら実際の勉強に役立てていった。
④ 一般選抜を独学で成功させた他の理由
1.中学受験での経験を活かした。
私は中学受験をしたかったが、体力的に塾で夜遅くまで勉強できないと考えた。親と話し合った結果、中学受験のプロに全体の進め方を時々相談し、受験勉強を進める方法を取った。その結果、苦手な数学だけ家庭教師に頼り、それ以外の教科は家庭学習で乗り切ることとなった。この時の経験から、日々の勉強を基に、幅広く受験情報を集め、自分の力を大学受験仕様に高めていけば、大学受験も独学で突破できると考えた。
2.親が受験を全面的にサポートできる余裕があった。
具体的なサポート内容は、受験関連の情報収集、YouTube視聴の一次審
査、模試の採点、全体的なスケジュール管理、各種雑務の代行など、多岐に渡った。
3.親が進路に口出ししない。
金銭面のサポートをしてくれたが、進路や学習方法については基本的に私の希望を尊重した(家庭によっては、家業を継ぐなど選択の余地がない場合もあると思う)。
4.快適に勉強できる自宅での学習環境(小学生以来、居間の端で勉強)。
5.困った時に親身に指導して下さる学校の先生方の存在。
6. どこでも勉強できる体質が身についていた。
小学生の頃から、公文式の教材を旅行先や外出先に必要に応じて持参し勉強していた。学習ペースは落ちるものの、その勉強習慣のお陰で「どこでも勉強できる力」が自然と身についた。受験生時代、家族で淡路島に旅行した際には、バスの中で『チャート式』を復習していたが、その
まま寝落ちしてバスに忘れてしまったことがある。後日、バス会社の方が宅配便で送ってくれたのは今となっては良い思い出だ。
⑤メンタルコントロールの重要性
受験期間中は誰でも調子の良い時と悪い時がある。疲れや睡眠不足で不安が増すこともあるので、事前にこのことを知っておくと良い。受験本番では「合格」を意識しすぎると緊張してミスが増えることがある。そのため「今できるベストを尽くす」を意識すると、実力が発揮しやすいと思う。まさに私の東大学校推薦型2次と東大2次試験が好例だ。
12月に行われた東大学校推薦型2次では、「絶対に合格したい」という気持ちが前面に出すぎてしまい、面接の場面でかなり緊張してしまった。不合格の原因は、もちろん実力不足だと思うが、緊張も一因だと思う。
一方、私の私大一般選抜試験は1月末から始まったが、毎回の受験で過度なプレッシャーを感じないよう「東大二次試験が私の本番。今回は模試」と言う意識で取り組んだ。その結果、試験会場ではほとんど緊張せずに済み、全てご縁を頂くことができた。
そして、いよいよ迎えた東大二次試験本番。前回と同じく緊張しそうになったが、「もう1度、挑戦できるだけでも有難い」「好きなおやつを持参して『駒場遠足』へ行く位の気持ちで2日間を楽しもう」「今できるベストを尽くそう」と思いながら臨んだ。そのお陰で当日は前回ほど緊張しないで済んだ。
⑥ 得点戦略(2次向け)
東大2次文系の配点は、英語・国語・社会が120点、数学は80点だ。私の場合、高3は学校推薦型・総合型選抜対策で時間が取れず、更に数学の点数が伸び悩んだため、各種YouTube番組のアドバイスを元に、秋以降は得意な英語と社会に時間を割き、あえて数学は最低限に留める作戦に出た。その結果が合格に繋がったと思う。ただし、共通テストがあるので、完全に数学を捨ててはいけない。私も苦手ながらも最後まで諦めず勉強した結果、2次数学は自己ベストの点数を得ることができた。
第3章 教科学習について
3-1 私が行った全教科共通の学習の流れ
①流れ 基礎:学校の学び→基本:「参考書ルート」に従い学習→応用:共テ対策・志望校対策へ。
②時期に応じた学習をすることが大事。
③適宜必要な模試を受験し、返却後徹底的に自分の強みと弱みを分析する。
④共通テスト直前期には、パック問題を本番の時間割で解く。共通テスト問題集で演習を積む(とは言え、私は時間が無かったので、パックをやり込むことを優先し、問題集はあまり解けずに終わった)。
3-2東大入試のポイント~日本史野島先生のnoteから得た視点~
①問題文の趣旨を正確に把握する。
②誘導を発見する。
③誘導に乗って、持っている知識をベースに合理的推論を重ねる。
④得られた結果を簡潔な表現で記す。
※誘導を見つけられるか、上手く活用できたかで、答案の質や点数が大きく変わる。また、不安になっても余計なことは追加してはいけない。
3-3 思い出の参考書と雑感
<英語>
・「英作文ハイパートレーニング和文英訳編」:文法の整理もできる。
・「改訂第2版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング」
・「改訂第2版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リーディング」
(以下、Reading=R/Listening=Lと記載)
共通テスト英語の解き方を効率化できるおすすめ教材。私は過去2年間R/L両者共に90点前後だったが、本番ではR100/L98を取れた。
英検2級程度ならば問題演習が必要だが、英検準1級レベル以上なら読むだけでエッセンスを摑めると思う。
・「最難関への英作文ハイパートレーニング」:英作文戦略が分かる。最難関大学を目指す方必須。私は音読していた。
・「関正生の英文解釈ポラリス1、2」:私は2を愛用。そのお陰で構文把握が正確になり、英文和訳が安定し、得点源になった。
補足:音読学習をお勧めする。私は学校の英語の授業で長文のプリントに文法事項を全て書き込み、完全に一元化していた。その結果、文法や意味を押さえながら音読することができ、英語を英語で読む速読力がついた(理論と効果は関正生著「英文解釈ポラリス」1参照)。
<数学>
苦手教科のために特に挙げない。ただし私のように苦手な人は、自分のレベルに合った教材を徹底的に反復学習した方がよいと思う。やりがちなミスを把握することも大事。また、私の場合、失点を確実に防ぐことで点数が上がった。前述のように、東大を目指すならば数学を捨ててはいけない!
<国語>
① 現代文
・「東大現代文プレミアム」:東大受験を超えて、現代文の解き方の本質が書かれた名著。高1で知りたかった。
② 古文
・「ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル」
・「ステップアップノート30 古典文法トレーニング」:上記2冊を思考回路も含めて完璧にすれば、共テ対策は大丈夫。
・「鉄緑会東大古典問題集」:名著。著者の教養深さが光る。正しい頭の使い方が再現されており、どこで自分が読み違えたのか分かる。
補足:古文は基礎文法事項を覚えればかなり理論的に解ける。古文の力はセンスではない。中3から授業の予習で文を精読・現代語訳を繰り返したことで、基礎力が身についた。
③ 漢文
・「岡本のたった3時間で漢文句法」:3時間では終わらないが、丸暗記ではなく、英文法のように理論で漢文を理解できる。
<日本史>: 高校では日本史選択
社会科全般が私の一番の得意教科で、成績は中高通じてずっと10段階評価で10だった。世間的には東大論述対策には「教科書の精読が必須」とあるが、私は教科書を全然読まなかった。以下に記している教材の方が使いやすかったからだ。
・「時代と流れで覚える!日本史B用語」:ずっと使うべき素晴らしい教材。一般的には共通テストレベルと言われている。しかし私の場合、テストで解けなかった問題や、足りない必要事項をどんどん書き込み、東大2次まで使用した。本書は基礎が見開きで分かりやすくまとめられている上、薄いので復習しやすい。私の場合、難問と言われる早慶対策もこの本+自分の追加書き込みで対応できた。「一問一答」は不使用。
・「“考える”日本史論述」:土地、金融の説明が秀逸。論述の基礎が分かる。
・東大日本史過去問研究(第1〜16章)(共テ後に集中投下):noteで単元ごと買う形式(1単元200円)。日本史受験予定者必読書。読んでいて単純に面白いし、東大の視点が分かる。
補足:
・「石川晶康 日本史B講義の実況中継」:土地制度史の説明は必読。
・日本史の初修時は制度理解が最優先。細かい知識は後から詰められる。
・「一問一答」にある☆1の些末事項を覚えるより、基礎事項を最後の最後まで復習した方が得点になる。
・近現代は「年ごと」に年表を使って横の流れでの暗記がお勧め。自然と政治・経済・文化の流れが繋がる。
・歴史的事件は必ず因果関係を押さえないと、正誤問題で間違える。
<世界史>:独学(世界史選択ではないので教科書も持っていない)
・「茂木誠の世界史Bが面白いほどわかる本」:高2から少しずつ始め、高3秋まで使用。名著。この参考書のお陰で世界史が大好きになった。
・「時代と流れで覚える!世界史B用語」:日本史と同様、ずっと使うべき最重要教材。上述の参考書(茂木)の内容を、必要に応じて本書に書き込むことで情報の一元化を図った結果、共テ・東大2次をカバーできた。ちなみに共テでは世界史100点。
・「テーマ別東大世界史論述問題集」:大学受験の教材を超えて、純粋に読んでいて面白い名著。解説が詳しく、自分が足りていない要素を補える。
補足: 世界史は細かい暗記よりも、大きな流れを鳥の目で把握することが重要だ。異なる時代や地域でも、似たような政治体制が繰り返し登場し、共通する問題を抱え、同じような結末を迎えることに気がつく。政治体制を分類することによって、暗記量を各段に減らし、問題を解く時の応用力が高まる。
第4章 学校推薦型・総合型選抜入試について
東大及び早大JCulp両校は母校からの推薦受験者が皆無だったため、経験値の高い専門塾のオンライン学習を選んだ。注意点と学びは以下の通り。
①不合格時のメンタル対策
受験の疲れや不合格のショックで、一般選抜の勉強に一時的に手がつか
なくなるリスクがあるため、その心づもりが必要だと思う。私も12月中旬のJCulP二次が不合格となり、1週間ほど勉強が全く手につかなくなった。これが長引けば一般選抜に大きな影響が出ただろう。私の場合、ラッキーなことに、よく見ていた大学受験系YouTubeの先生が「この時期はつべこべ言わず勉強しろ」と言っていて、その言葉にハッとして現実に戻り、再び走り出すことができた。
②一般選抜で戦える学力の貯金作りの大切さ
前述の通り、学校推薦型・総合型選抜入試を併用することで、高3での
一般選抜の勉強時間が圧倒的に減る。私の場合、週末の一日はほぼ学校推薦型に費やした。更にその2次対策のため、11月後半~12月中旬まで一般選抜の勉強が全くできなかった。学力貯金がないと、不合格になった場合、一般選抜で志望校を下げなければならないリスクがあることを肝に銘じるべきだ。
③この受験で得たもの
「志望理由書」「活動報告書」「将来像」をまとめる中で、大学でやりたいことが明確になり、対策を通じて多くの学びや知的な刺激を得られた。不合格はもちろん大ショックだったが、落ち着いて振り返ると、挑戦して得た経験は大きく、やってよかったと素直に思えた。教養ある先生方や、憧れる大学生メンターとの出会いも貴重で、小論文力も高まった。これらの経験は大学での強みになると感じている。
補章 参考情報
①文具情報:興味がある場合、早めに入手することをお勧めする。受験後半になると、売り切れや高額転売品しか入手できないこともあるからだ。
・赤本ノート
模試や赤本等、問題を解いた後、このノートに従って記入すれば、分析癖が自然と身につき、今後に活かされる上、復習も簡単になる。なお、慣れれば必ずしもこのノートを使う必要は無い。このノートに記載されている要素を別のノートに書けばよい。私の場合、この分析癖ができたお陰で、タイパ良く復習ができた。
・QuizKnock クイズノック B5ルーズリーフ(マークシート)
共テや私大のマークシートに慣れるために超有効(慣れていないとマークミスのリスク大)。復習にも便利。
②睡眠時間について(個人差があるお話)
私は体力が無いため、体力回復のために、学校がある平日は平均7時間前後、週末は9~10時間の睡眠が必要だった。大学受験勉強が追い込みの時期を迎えた冬休み以降、脳の回復のために睡眠時間がより必要になったようで、勉強時間(平均8~10時間)が増えるのにつれて、比例して睡眠時間が増えていった(8時間弱だと昼寝)。オリエンテーションでも同じ話をしている方がいた。
第5章 最後に
2月25日・26日の朝、母が見送りに来てくれたので、一緒に駒場キャンパスの正門まで向かった。沿道には塾の先生方やチューターさんたちが激励に来ていて、かなり賑やかだった。母が「正面の大きな建物と写真を撮っていい?」と聞いてきた。すぐに試験会場へ向かいたかった私は少しイラッとした。「記念受験」とでも思っているのだろう。恥ずかしさを感じながらも、警備の方の迷惑にならないように一瞬だけ撮影した。ふと周りを見ると、同じ構図で写真を撮っている親子が思いのほか多くいた。これは他校の受験では見たことがない光景だった。きっとこの日にたどり着くまで受験生を支えてきて、夢に見た受験当日を記念に残そうとしているのだろう。そう思うと、心が少し熱くなった。
お昼の時間、私は受験会場の教室にいたが、外からは同じ高校から来た受験生たちの楽しそうな声が聞こえてきて、ボチ子のため少し寂しい気持ちになった。しかしその時、まるでドラマやアニメの最終回のようなベタなお話だが、これまで自分を支えてくれた多くの人たちの顔が浮かんできた。家族、学校の先生方、オンライン総合型選抜塾の先生やメンターさん、長年英検対策でお世話になったオンライン英語塾の先生、部活の先輩、そして互いに励まし合いながら長い受験生活を頑張ってきた大切な友人たち等。会場には一人で来ていたが、心の中にはいつも支えてくれた人たちがいた。だからこそ、「最後まで自分らしく、全力で、そして楽しんでやりきろう」と思った。
26日夕方、試験終了。私は大学受験の全てが終わったと言う安堵感に包まれたが、一方で蓋をしていたモヤモヤが少しずつ気になり始めた。国語の小説は全くできなかったし、得意なはずの英語や日本史にも自信が持てなかった。そんな帰り道、渋谷で、いつも見ている「WakatteTV」の青氏と赤氏を遠くから偶然見かけて、ちょっと嬉しくなった。小さなご褒美をもらえた気がした。
合格発表の3月10日12時。どうせ落ちていると思い、画面を見る気になれず現実逃避。だが12時半、業を煮やした母が代わりに検索し始めた。一緒に画面をスクロールしていくと…そこに、あった!自分の番号が!!まさかの合格に母と号泣した。
自分は女子学生で、東大非進学校出身ということもあり、東大の中では少数派かもしれない。しかし私大志向が強いとは言え都内の進学校に通い、進路の選択肢も多く、応援してくれる人がいたので、恵まれた環境だったと思う。それでも東大を目指す仲間が近くにいないことで、孤独を感じることもあった。そんな時、五月祭でUTFRに出会い、「非進学校出身」の団体があることを知って心強く感じた。『合格体験記』は勉強法の参考になり、落ち込んだ時の支えにもなった。いつも時間に追われていたので、「遅いと思った今が一番早い」という言葉に励まされた。合格したら自分も誰かを応援できる存在になりたいと思うようになったので、今回、こうして執筆という形でその想いを実現できたことが本当に嬉しい。
憧れだった駒場キャンパスでの生活が始まった。HSP気質で人見知りしがちな私だが、明るくフレンドリーなクラスの皆や、刺激的な授業のお陰で、毎日がとても楽しい。クラスには全国の名門校出身者が多くて驚いたが、聞いてみるとそれぞれ大きな努力や苦労をしてきたことがよく分かった。夢や憧れを追ってここまでに来たのは同じなのだと思う。これからも私は自分らしく目標に向かって進んでいきたい。そしてこの本を読んでいる皆さんも、最後まで自分の目標に向けて、あなたらしく頑張って欲しいと心から願っている。なお、ここまで読むと、私は受験勉強の研究や分析ばかりしているヘン人だと思われるかもしれない(笑)。だが、高校では文化系の部活、委員会活動、学校広報お手伝いなどもしたし、友達と出かけたり、美術館、映画、YouTubeを楽しんだり、家族旅行にも出かけたりした。本もたくさん読んだ。特に美術館は、高校生ならば入館料が格安や無料なことも多くてお勧めだ。高校生活は一度きり。メリハリをつけて思いきり楽しんで下さい。長文にもかかわらず、最後までお読み頂き、ありがとうございました。
ありがとうございました。紫苑さんの今後のご活躍を、洋々一同心よりお祈り申し上げます。


