集中の続かない「もどかしさ」を乗り越え、自主応募推薦で慶應文学部に合格!
「勉強に身が入らなかったとしても、そのあとに必ず大きく伸びる時期がきます」
K.I.さん
O高校
慶應義塾大学文学部 自主応募制推薦入試 合格
合格おめでとうございます! 合格発表の瞬間はいかがでしたか?
ありがとうございます。学校からの帰り道にケータイを確認し、母からの「6年間よく頑張ったね」というメールで合格を知りました。本当は学校から帰った後に結果を見ようと思っていたのですが、気持ちが抑えられず……(笑)。見る直前は「落ちていたらどうしよう」という緊張感で気分が悪くなるほどだったので、合格を知った瞬間は開放感で胸がいっぱいになりました。
慶應文学部を志望したきっかけを教えてください。
日本の芸術流派の一つである琳派の芸術史を学びたいと思ったからです。小学生の頃から合唱団に所属しており、先輩方が熱心に合唱に取り組む姿を間近で見てきました。そんな先輩方にあこがれを抱き、「自分も芸術の世界に身を置きたい」と漠然と思うようになったのが高校1年生の頃のことです。その後、芸術にかかわる学問領域について具体的に調べはじめ、琳派に興味が湧き、慶應の文学部を志そうと決めました。
なぜ自主応募推薦入試で受験しようと考えたのですか?
受験の機会を増やすことで合格の可能性を上げたかったからです。また、国立大学も志望していたため、別の志望校の合格があれば、気持ちに余裕をもって国立の試験に臨めるのではないかと考え、自主応募を受験しました。
自主応募を受けたからこそ良かったことはありますか?
自主応募の総合考査は文章量が多いため、長文の骨子を正確につかんで要約し、自身の意見を論述する力が身につきました。この力がついたことで、普段の読書もより有意義なものになったと感じます。
高校時代はどのようなことに取り組んできましたか?
中高一貫校の部活動で、5年間バンド活動に取り組みました。満足のいく演奏ができるようになったのは部活動生活の終わりに近い頃でしたが、充実した時間を過ごせました。
また課外活動として、学外の合唱団に11年間所属し、コンサートやオペラ公演、海外ツアーなどを経験しました。特に、高校2年生の頃に参加した欧州での合唱コンサートと交流会はとても刺激的な体験でした。
出願書類はどのように準備を進めましたか?
洋々で書類準備を始めたのは高校3年生の夏頃で、提出までに10回ほどサポートを受けました。自分自身についてまとめた事柄をもとに、メンターの方にたくさんの突っ込みを受けながら内容をブラッシュアップしていきました。
メンターと対面でやりとりをする中で、「自分って、考えているようで実はあまり考えられていなかったな」と痛感する場面が何度もありました。常に自分の想定を超えた視点からのフィードバックをいただけたことが印象的でした。
総合考査に向けた準備はどのように行いましたか?
高2の1月から別の塾で小論文の対策をしていましたが、なかなか力が伸びずに悩んでいたため、高3の夏から洋々でのサポートに切り替えました。洋々では、提出した課題の解答をもとに、内容や表現について修正するべき部分を指摘いただき、再度書き直すというスタイルでサポートをしていただきました。自分の解答のどこをどう変えるべきか、一方的に教わるのではなく、双方向でのコミュニケーションを通してじっくりとサポートいただきました。
本番当日の手応えはいかがでしたか?
総合考査の論述問題にあまり手応えを感じられなかったことが心残りでした。解答は文章として矛盾していない内容であるだけでなく、出題者の目に留まる工夫をするようにサポートで教わったのですが、本番でそのような内容を書けたか不安が残り、試験の後も少し落ち込んでいました。とはいえ、洋々での経験を通じて身につけた実力はほとんど出し切れたため、「あとは結果を待つしかない」という気持ちで結果発表に臨みました。
入学後の抱負を教えてください。
慶應の文学部に来てほんとうによかったと胸を張って言えるように、大学の環境を最大限生かしてたくさん勉強するつもりです。
それから、大学生になるので、働くことでどの程度お金が得られるのか、どのようなことにどの程度のお金が使えるのかなど、金銭感覚を身につけたいですね。これまでアルバイトをしたこともないので、社会人に向けての第一歩として、お金にかかわる経験を積みたいと思います。
全体を振り返って、ご自身の成長された点があれば教えてください。
受験生活の一年を通して、「耐える力」が身につきました。受験勉強中は、集中力が続かなかったり、エンジンがかからなかったりと、もどかしい時間を過ごすことが多々あります。けれども、もどかしさに耐えたあとに集中力が上がる「ボーナスタイム」が来ることも多く、慣れるまではこの「耐え」の時間がとても苦しかったです。この経験をして耐える力を身につけられたことが、一番大きな成長だと思います。
あとは、小論文のサポートを通して、長い文章の読み書きに慣れることができました。大学ではレポートや卒業論文など、とにかく文章を書く機会が増えるので、その力を高校生のうちに身につけられたことは、今後大きくプラスにはたらくと思います。
今後、受験に臨む方へのアドバイスをお願いします。
私は高3になる前、「受験生になったら自分は毎日12時間勉強しているんだろうなあ」と想像していましたが、実際はそんなにうまくはいかず、だらけてしまう日もたくさんありました。勉強に身が入らなかったとしても、そのあとに必ず大きく伸びる時期が来るので、自分を嫌いになったり、腐ったりせずに、なんとか乗り越えてほしいと思います。
ありがとうございました。K.I.さんの今後のご活躍を、洋々一同心よりお祈り申し上げます。