思考力と今後の学びを問う方式に挑戦、慶應義塾大学文学部合格!
「洋々には1年以上通いましたが、自分のことを本気で理解してくれる大人に出会えたことが一番大きかったです。」
K.S.さん
慶應義塾大学文学部 自主応募制による推薦入学者選考 合格
G高校

合格おめでとうございます!合格した今の気持ちを教えてください。
本当に嬉しいです。ここまでの努力が形になった瞬間で、正直ほっとした気持ちもあります。ただ、同時に「通過点にすぎない」という意識が強くあります。今回の結果は自分の力だけで手に入れたものではなく、運の要素もあれば、親のサポートや周りからの応援に支えられて初めて届いたものだと自覚しています。
だからこそ、合格の喜びに浸って立ち止まるよりも、この経験を次のステップに確実につなげたいと思っています。この合格を起点にして、新しい目標に向かって自分をさらに高めていきたいです。
慶應義塾大学文学部を志望したきっかけを教えてください。
文章を書いたり、漫画やアニメのような作品を自分で作ったりすることを続けてきて、その基盤にある文学・歴史・倫理のような分野をもっとしっかり学びたいと思うようになりました。これらを軸に深く学べるのが慶應の文学部だと感じたことが、志望理由の出発点です。また、もともと哲学に興味があり、2年次から専攻できる点にも強く惹かれました。学校の先生から「あなたの興味に合っている」と薦められたことも、後押しになりました。
なぜ自主応募制による推薦入学者選考で受験しようと考えたのですか?
SFCのAO入試のように“過去の経験を深く振り返ること”が中心になる方式は、自分にはあまり合わなかったからです。振り返ってみても、現状維持的な部分ばかりが目立ってしまい、これからやりたいことの方が圧倒的に多い自分にとっては、ただ「やってこなかったこと」を確認するだけに感じてしまいました。そもそも、過去を延々と振り返る作業自体あまり好きではありません。
その一方で、自主応募制は自分の思考力とこれから何を学び、深めたいのかを正面から問われる形式で、そこに強く惹かれました。文学への興味をもとに、自分の考えを言語化していくことができるし、この方式なら自分の「これから」の部分をしっかり出せると思いました。
さらに、通常の総合型入試のように経験勝負でもなく、一般入試のように古文・漢文に強く依存するわけでもなく、現代文に近い読解や英訳・論述で勝負できる点も、自分と相性が良いと感じました。何より、ここで問われる内容なら、ずっと勉強を続けながら、自分の興味をそのまま深めていけると思えました。
高校時代はどのようなことに取り組んできましたか?
創作と留学の二つを軸に取り組んできました。
高校時代は、絵や漫画、小説の制作を本格的に続け、SNSに作品を投稿するようになってからは、海外の人から反応をもらうことも増えました。自分が絵に込めた感情や雰囲気が、言語の壁を越えて伝わったと感じられたことは、創作を続ける大きな励みになりました。最終的には漫画を1冊描き上げるところまで取り組み、「作品として形にする」というプロセスを自分なりに経験できました。
また、1年間のフランス留学で、現地で生活し、帰国後にその意味をじっくり振り返ったことで、自分が何を得て、今後どう生かせるのかを考える時間を持てました。フランス語を学び、異なる文化の考え方に触れた経験は、後の進路選択にも影響しました。フランス語という言語自体が文学部との親和性も高く、学ぶモチベーションにもつながりました。
また、学芸会では演劇の脚本を担当し、賞をいただくことができました。絵や漫画とは違う形の言葉で世界をつくる経験をし、表現の幅が広がりました。
出願書類はいつ頃からどのように準備しましたか?
書類の準備を始めたのは、高校2年の8月に洋々へ入ったところからです。当時の第一志望だったSFCの書類作成から始めましたが、12月に入った段階でSFCを受けないと決めました。そのため、それまで書いてきた書類を一度見直し、使える部分と使えない部分を分けながら、慶應文学部の自主応募制に合わせて書類を作り直し始めました。いきなりゼロからではなく、SFC用に掘り下げた自分の経験や考えを土台として活かしつつ、文学部が求める軸に沿うように文章を再構成していく作業でした。自分は書きたいことが多すぎて、内容を削るのが苦手でした。どれも捨てたくないし、全部入れたくなりますが、それでは焦点がぼやけてしまします。メンターと何度も相談しながら、どのエピソードを残すか、どの言い回しが適切かを細かく調整しました。「削る」「選ぶ」「絞る」という自分が一番苦手な作業を、メンターと相談しながら進められたことが、書類を完成させるうえで大きかったです。
小論文はいつ頃からどのように準備しましたか?
計5回の「慶應文学部自主応募制・総合考査 I・II 対策集中演習」を受けながら準備しました。過去問を実際に解き、過去の合格者の答案や解説と比較することで、合格レベルの思考の深さや文章構成の違いを具体的に掴んでいきました。
ただ、講座の1回目で、合格ラインに届いていなかったんです。自分はずっと「文章を書くのは得意だ」と思っていたからこそ、結果はかなりショックで、本気で諦めそうになりました。でも逆にその悔しさが、どこを直せばいいのかに正面から向き合うきっかけになりました。
そこからは、毎回の演習で弱点を一つずつ潰す形で進めました。授業では良い回答の構成だけでなく、「使える日本語の言い回し」「漢字の精度」「論旨のつなぎ方」など細かい部分まで指摘してもらえました。また、慶應の小論文では“引用の使い方”が強い武器になると教えてもらい、適切に引用して知的な厚みを出す練習もしました。言い換えの幅を広げるために、類語辞典のおすすめまで教えてもらえたのも大きかったです。
こうした積み重ねで、自分の文章の癖を認識しつつ、合格ラインまで文章力を引き上げていくことができました。
本番当日はいかがでしたか?
緊張はほとんどなく、落ち着いていました。これまで積み上げてきたことを出すだけだと思うと、「今日やっと評価されるんだ」と思えて、むしろ前向きな気持ちで受けられました。
また、問題は想像していたよりとても簡単に感じました。もっと難しい問題が来ると思っていたので、8ページしかなかったことにも驚きました。
ただ、簡単な分、正答率が上がったように感じて、それが逆に怖かったし、不安でした。
入学後の抱負を教えてください。
価値観が合うかどうか関係なく、いろいろな人と関わって自分の視野を広げたいです。興味のある学科や教授にも積極的に話を聞きに行って、知識の幅を広げていきたいと思っています。
また、将来イギリス留学をしたいので、大学に入ったら英語の勉強にも本気で取り組むつもりです。自分の興味を軸にしながら、思い切り動ける4年間にしたいです。
全体を振り返って、その他に洋々の良かった点があれば教えてください。
洋々には1年以上通いましたが、自分のことを本気で理解してくれる大人に出会えたことが一番大きかったです。「自分はどこでつまずきやすいか」「どんな言い回しにすると主張が弱くなるか」といった参考書では絶対にわからない自分特有のクセを毎回きちんと指摘してくれたのが本当に助かりました。自分だけでは気づけない部分を丁寧に直してもらえたから、最後まで頑張れたと思っています。
今後受験する方へのアドバイスをお願いします。
受験の形は人それぞれですが、総合型選抜でも、一般でも、結局「自分と向き合う時間」からは逃げられません。うまくいかないところや、見たくない弱点にも必ず直面します。私自身、文章が好きなのに講座ではボコボコにされて、かなりへこみました。でも、それは“才能がない”って意味じゃなくて、“ここを超えれば伸びる”ってサインだったのだと思います。
壁にぶつかるのは悪いことではなくて、成長のチャンスです。だから、絶対に途中で諦めないでほしいです。
ありがとうございました。K.S.さんの今後のご活躍を、洋々一同心よりお祈り申し上げます。


